(68)□字ック

2012.05.15

連載:ピンスポ


役のイメージをつかむためにエチュードを行う【拡大】

 劇団紹介コーナー『ピンスポ』第68回は、ロックバンド・怒髪天などのミュージシャンも応援! 鮮やかな色彩美術&女性の性(さが)の部分をきっちりと描くその独特の作品スタイルに、同性である女性を中心に人気上昇中の「□字ック」(http://www.roji649.com/)を紹介します!! 

 渋谷のスクランブル交差点。セーラー服姿の外人女性が『鬼畜ビューティー/三年二組キャサリン』と書かれた習字を掲げて立っている……インパクト大の本公演チラシを見て、「なんだ、これ?」と不思議と興味をひかれた人もいるのではないだろうか。また、上記アドレスからぜひ公式サイトへとアクセスしてみてほしい。ポップで鮮やかな色彩デザインに、「どんな劇団なんだろう?」という好奇心を抱かずにはいられないはずだ(こちらで過去公演・イベントのチラシも見ることが出来ます。どれも強烈なインパクトあるものばかり。また、公演風景の写真も見ることが出来ます。彼女たちの魅力を本文だけでなく、ぜひこちらでもチェックしてみてほしい)! そんな□字ックは、これまでありそうでなかった演劇の夏フェス(「鬼FES.2012」/ドリンクを飲みながらの出入り自由な形式での演劇イベント)の主催もしている。3回目となる今年、本文掲載時点では……荒川チョモランマ、江古田のガールズ、くロひげ、こゆび侍、シアターノーチラス、スマッシュルームズ、+1、8割世界、20歳の国、はんなりふるぼっこ、PLAT?formance(とか)、村上佳久、□字ックの13団体の出演が決まっている(さらに増えるそうです)。こちらも要注目である! とにもかくにも、今“勢い”のある彼女たちをぜひこの機会にチェックしていただきたい!!

 6月6日(水)〜6月10日(日)に計9公演、新宿サンモールスタジオにて第5回本公演『鬼畜ビューティー』の上演を控えた□字ックの稽古場へ。作・演出の山田佳奈を直撃した! ちなみに本取材が初取材とのこと。どこよりも早く《彼女たちの魅力》をお届けします!

■これまでの演劇スタイルに新しい要素を!

 中学・高校で演劇部に所属し、舞台の世界に携わっていたものの、以降5年間離れていたという山田。

「演劇とは無縁の学生生活を送り、それからレコード会社に就職して主にアーティストの宣伝を担当していました。ですので、そういった意味ではちょっと異色の作・演出かと思います。エンターテイメントの裏方仕事も楽しかったですし、充実もしていたのですが、平日だけでなく土・日もライブやイベントで休みのない毎日……そんな中、ある時ふと自分を見つめ直し、立ち返ってみたら、“演劇”というものが自分の中にまだあって…で、ちょっとカフェ公演をやってみたんです。そうしたら評判が良くて、自信を持つことが出来た(笑)。『やるなら今しかない!』って思って、劇団を起ち上げるタイミングでレコード会社も辞め、本格的に活動を始めたんです! 今年で3年目になりますが、お陰様で、少しづつではありますが評価して下さる人も現れてきて…年2回の本公演だけではなく、夏フェス(前述した「鬼FES.2012」)も、自分たちが思っていた以上に良い形に発展していっております! 昨年の公演ではバンド(快速東京)とコラボレーションをすることもしたり、さらにはコラボTシャツをヴィレッジヴァンガード下北沢店で販売展開もするという、ちょっとこれまでの演劇スタイルに新しい要素を加えたような動きもしていっています。うちが演劇業界を変えてやる、なんてまではもちろん思っていません(笑)。ただ1演劇ファンとして、《新たなベクトル》を示してみることも出来ればいいなと……レコード会社で働いていたからこそのノウハウが何か活きているわけでは決してないんですけれど、でも、そこで得たネットワークだったり、コミニュケーションの取り方だったり、そういったものを上手く演劇の世界にも取り込んで行くことが出来たら、また新しいファンもついてきてくれるのではないかと思っているんです。劇団名の□字ックの□を敢えて四角にしているのは、この四角の中に何か文字を入れていただくだけで変幻自在、また違った新しいものになるという意味合いもあったりしますんで! 本公演『鬼畜ビューティー』ももちろんですが、ぜひ『鬼FES.2012』のほうにも興味を持っていただけたら嬉しいです!!」(山田)

■女の人の性(さが)の部分が面白い!

 『岡崎京子のマンガが舞台になったみたい』という感想を持つお客もいるという□字ック・山田の作品世界。旗揚げ時は女性客が圧倒的に多かったというが、今、そこに少しづつ変化が訪れてきているそうだ。

 「“女が売り”…文字にするとあざといですが(笑)、良くも悪くも、私の描く女の人は決してキレイな部分だけの存在ではありません。むしろ、女の人のイヤな部分をあげていけばキリがなくて…でも、そういった全てを引っ括めて《女の人》だと思うんです。それでいいじゃない、女でいるだけでオッケーだよと。つまり、女性でないと分からないような、“女性全肯定”ですね(笑)。男性のお客様が言っていたのですが、『男性誌の袋とじは破れるけど、女性誌のエッチ特集はちょっと…そっちのほうが緊張するし、まともに見ることが出来ない(笑)』 同じ女性なら受け入れられる“女の人の生々しい、性(さが)の部分”が、男性はちょっと引いてしまうところもあるみたいで…ですので、これまでは本当に女性客のほうが多かったんです。でも、最近は少しづつ変わってきて…『自分が思っている女性とは違う部分を垣間見れる』と、男性客が増え始めているんです! “喜怒哀楽はあっても、生活だけは変わらない。男の人と違って何があろうと、不幸に見舞われようと生活だけは変わらずきっちりしていく(笑)”みたいな、そういった女の人ならではの部分を、面白く思ってもらえるようになってきたみたいです。繰り広げられる会話のやり取りを楽しんでもらえるようになってきたみたいです。私自身、そういった女の人の性(さが)の部分が面白いなと思って作品を作っていっているので、そこの部分に興味を持ってもらえるようになってきたのは嬉しい限りですね! あと、うちの特徴の1つは《色彩鮮やかな美術デザイン》だと思います! 派手っていうか、なんていうか、“バブル時代を意識”したようなといいますか。私には16歳上の兄姉がいるんですけど…どこかでバブル世代への憧れがあるのかもしれません(笑)。でも、まあ、女の人を描く上で艶やか感は必要不可欠かなとも思ってますんで(笑)。舞台セットもそうですが、サイトやチラシにおいても、私がアートワークに携わっています! やっぱり女性ならではの感覚というのがあると思うんで。そういった面にもぜひ注目していただけたら嬉しいですね」(山田)

■女の人がもっと愛される存在に!

 本公演『鬼畜ビューティー』は、姉と妹、ひとつの部屋に同居している女2人姉妹を描いた物語だ。

 「中学教師で保守的な姉、売れないグラビアアイドルで自由奔放な妹。1番身近な存在であるはずなのに、甘えたい存在であるはずなのに……理解出来るはずなのに、理解出来なくなっていってしまう。近しい女の人と女の人だからこその人間関係……そういった身につまされるような部分、細かい気持ちのやり取りの部分を、圧倒的な会話力でお届けしたいと思っています! 脚本の描き方のベースとして、『どの時点から人は大人になるんだろう?』というのが私の中にありまして……体力は確かに分かりやすいんですが、気持ちの部分でというと、正直変わったのかどうかすら分からない。人間関係においても、どこから大人と大人の人間関係になるのかも分からない……本作品では、そういった部分も上手く描けているのではないかと自負しています! そしてもちろん、本作の美術デザインもポップで魅力的なものに仕上がっています。そちらのほうもご期待していただければと思います! 日本での演劇というのは、一般の人がなかなか足を運ぶ機会が少ないカルチャーになってしまっていますが、劇場に来てさえいただければ、色々な気持ちを持って帰ってもらうことの出来る素晴らしいものだと思うんです。なので、まだ舞台を観たことがないという人も、ぜひぜひ劇場へ1度足を運んでほしいですね。最後に……作品を通して、《女の人がもっと愛される存在に!》なってほしいなと思ってます。どうぞよろしくお願いします!」(山田)

□字ック 第5回本公演『鬼畜ビューティー』

【日程】6月6日(水)〜6月10日(日)計9公演

【会場】新宿サンモールスタジオ

【作・演出】山田佳奈

【出演】川原真衣、山田佳奈/小野寺ずる、堂本佳世、竹田有希子(ぬいぐるみハンター)、長瀬良嗣、松浦智美、川船敏伸(.comet)、白石量子、寺尾みなみ(劇団東京ペンギン)、轟もよ子、葉湖芽、山田麻子

【あらすじ】「私、姉は嫌いです。いつもヘラヘラしてて、重くて地味でつまんなそうで。」…私はアイドル。なりたくてなったけど、空っぽのアイドル。 「私、妹は嫌いです。いつも話の中心で、適当でわがままで自己中で。」…私は先生。なりたくてなったわけじゃないけど、正義の先生。 妹は保守的な姉が生理的に嫌いで、姉も自由奔放でセックスフリーな妹に軽蔑の念と、ほんの少し憧れを抱いている。ひとつの部屋に同居している、売れないアイドルと男を知らない中学校の教師。ふたりは姉妹で、どちらにせよどうしようもない。 「女の童貞はこじらせると男のそれより、質が悪い」 今作は、そんな選ばれない姉妹のお話。乱雑な玄関、隣り合わせの部屋。うんざりだ、こんな生活。

【サイト】http://www.roji649.com/

【ツイッター】@roji9

■取材先劇団募集

『ピンスポ』は取材先劇団・ユニット様を大募集中です。詳細は本コーナーをプロデュースするコンテンツプロダクション・株式会社ルートデザインまで! 

【公式サイト】http://contents-pro.com

【ツイッター】https://twitter.com/rootdesign_inc

https://twitter.com/campusweet

https://twitter.com/cyuu2

https://twitter.com/akbjtd

【Ustream】http://www.ustream.tv/user/rootdesign/shows

【Youtube】http://www.youtube.com/user/rootdesigninc

次回(第69回)の掲載は6/5(火)です。お楽しみに!!

 

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