NHK“清盛”衰亡する4つの理由!作家・麻生千晶氏が分析

2012.05.29


次回(6月3日放送)の「勝利の代償」では、保元の乱が終結。清盛(松山ケンイチ、左)と義朝(玉木宏)の見せ場が続くのだが…【拡大】

 27日放送の第21話で平均視聴率が10・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と最低記録を更新し、NHK大河ドラマ史上初の1ケタ陥落が目前となった「平清盛」。史実を地でいくかのような衰亡ぶりを早くから“予言”していた作家の麻生千晶氏が「理由は大きくは4つ」と鋭く分析する。

 まず「『平清盛』という題材選びが間違い。日本人にとって平氏は逆賊、“悪い方の人々”と教科書教育上の織り込みがあり、特に大河視聴者の高齢層にその傾向が強いと思われる」とピシャリ。だから「主人公に共感が持てない。共感を得られてこそ視聴者に支持される」と大衆向けドラマ制作の基本を踏まえていなかったことを指摘する。

 映画やドラマで“演技派”の呼び声が高い松山ケンイチ(27)の主演についても、「間違いなくミスキャスト」とバッサリ。「演技がワンパターンでまったくダメ。目をギョロギョロさせて睨み、大きな声を出すだけ。声がよく通るとは思うが、顔の筋肉を動かして内心の揺れを見せるような演技ができない」と手厳しい。

 「(父・忠盛役の)中井貴一さんがお上手過ぎて、『あの父がどうしてこの清盛を棟梁に選んだの?』と思わせる」

 番組のスタート当初、井戸敏三・兵庫県知事が「画面が汚い」と注文を付けて波紋を呼んだ。

 「やはり画面が暗過ぎる。大河ドラマは明るいお茶の間で、高齢者の方までが見るもの。リアリズムや映画的作りを意識したかもしれないが、俯瞰(ふかん)図で逆光のシーンなどでは近景の人がまったく見えない。光を絞り過ぎ、凝り過ぎ」と視聴者の思いを代弁。

 4つめは「話の分かりづらさ」にダメ出しする。

 「この時代は非常に複雑で、作家的視点では朝廷、公家、武士の人間模様、身分が違ってもできちゃう男女関係などが題材として面白いが、一般の方はこんな群像劇を見せられ、『え?この人はどちらの方?』の連続。ドラマについていく意欲が消える。大河には向かない」

 さらに諫言は続く。

 「NHKの制作者に本当の時代劇を分かっていて、こういう日本人がいたんだと見せてやる、という作り手がいない。全員サラリーマンで視聴率という数字ばかり気にして、本来取り組むべき人間を描こうとしていない。だから民放で(ドラマが)当たった人をキャスティングしたり、潤沢にある制作費をキャストのギャラにばかり使い、時代劇に肝要なオープンセットにお金をかけない。それで(ドラマが)当たるワケがない。逆にバチがあたる」

 ただし、ここまで来たら後へは引けない。

 「今の清盛はプロ野球で言えば、横浜DeNA。10対0の試合なんて見たくない。ただ、群像劇をと始めたのだから、これで作りを変えたらもっと酷くなる。視聴率3%になっても、石にかじりついてお作りになったら?」

 この辛口評をバネに、ぜひリベンジしてもらいたいものだ。

 

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