“英女王”ヘリから降下!仰天の舞台裏

2012.08.07


ユニオンジャックのパラシュートで降下した「女王陛下」(ロイター)が開会宣言した(共同)【拡大】

 「Are you kidding me?」(マジか?)と叫んだのは、ロンドン五輪中継をしていた米NBCテレビのニュースキャスター。

 開会式で“エリザベス女王”がヘリからパラシュートで飛び降りた場面だ。五輪史上に残るユニークな開催国における国家元首の登場となった。

 俳優のダニエル・クレイグが扮した映画「007」のジェームス・ボンドが開会式に登場することは、大会前からリークされていた。それでも、ボンドがバッキンガム宮殿に入るフィルムが流れた時は、五輪会場に集まった満員の観客も、世界じゅうの視聴者も「まさか」と息をのんだろう。

 宮殿の執務室にいた本物のクイーン・エリザベス二世がボンドに「グッド・イブニング、ミスター・ボンド」と微笑む。傍らのかわいいロイヤル・コーギー犬2匹も本物。その後2人は並んで歩いてヘリに乗り、ロンドン上空を飛び五輪会場へ“86歳のボンドガール”の女王が飛び降りた−と仰天の視聴者もいたかもしれない。

 降下したのは42歳のプロのスタントマン、ゲイリー・コネリー氏で、顔には念入りに女王陛下のメークまで施していたという。

 この開会式を手がけたのは「スラムドッグ$ミリオネア」でアカデミー賞を得たダニー・ボイル監督。インタビュー嫌いで知られるエリザベス女王をどう口説いたのか。NBCテレビのキャスターの問いに「女王はすぐに意図を理解し承諾してくれた。非常にグレイシャス(親切)でシャープな(頭のいい)人」と絶賛。クレイグとの息もぴったりで撮影は一発でOKが出た。

 会場で女王は夫君のエディンバラ公を伴って貴賓席に着いたが、後でロンドンのボリス・ジョンソン市長に「どうだった?」と質問。出番待ちで“女優デビュー作”の放送は見逃したそう。金髪のボサボサ頭、自転車通勤で知られる名物市長が「ブリリアント!」と答えると「ちょっと笑えたようね」とご満悦だったという。世界に発信する五輪の場で、“開かれた王室”をアピールできた女王陛下、なかなかしたたかだ。

 式典では農民や鉱員から産業革命と労働者、文学や音楽、ITの時代へと英国の歴史と文化を庶民目線で紹介。英国風ユーモアやウイットを味付けに、約33億円をかけたスペクタクルの評判はおおむね上々だった。

 子供たちや実際の看護師もダンサーとして参加した「NHS国民健康保険制度」を自画自賛するシーンにはオヤっと思った。

 同様の制度実現に尽力するオバマ大統領を「社会主義者」と批判する米国共和党に向けた、左寄りのボイル氏のメッセージ、と取るのは考え過ぎか。

 12日の閉会式には懐かしのスパイス・ガールズやザ・フーなどのゲスト出演が噂されているが、どんな展開になるのか。こちらも楽しみ。(板垣眞理子)

 

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