有名コンサート会社はなぜ倒産したのか?厳しい“チケット事情”

2012.09.27


吉田拓郎らの公演はすでに別の会社に引き継がれている【拡大】

 コンサートの企画・運営会社「フリップサイド」が事実上、経営破綻した。負債総額は推定5億円。コンサートを手がけたアーティストは、吉田拓郎、THE ALFEE、中島みゆき、松山千春、浜田省吾、TUBEら大物も多かったが、いったい何があったのか。

 東京商工リサーチによると、同社は最近の減収で資金繰りが悪化し、8月31日に1回目の資金ショートを起こした後、実質的に事業を停止していたが、24日には行き詰まりが表面化したという。

 1983年、東京都渋谷区で設立した同社は、音楽業界でも有名なコンサート会社で、ニューミュージック全盛期には10〜20代の若者約6000人の会員を組織。チケット優先予約の特典や会報誌を発行していた。

 2001年3月期には過去最高の年商48億円をあげたが、昨年度の売上高は13億9800万円に減少していた。

 破綻について首をかしげるのは都内のイベント関係者。「確かにバブル期よりコンサートの入場者数は減っているが、大物に強いフリップサイドが赤字とは。投資の失敗など別の原因があるのではないか」

 一方で、この10年で激変しているチケット販売の仕組みを大手レコード会社宣伝マンがこう指摘する。

 「ジャニーズ系の人気アイドルグループや、いきものがかり、ももいろクローバーZといったチケットが“秒速”で完売するアーティストの多くは、ファンクラブがチケットの大半を押さえて販売しています。コンサート専門の会社が入り込む余地が減って、独自にバンドを集めてサマーフェスを企画するなど、生き残りに懸命なのです」

 年会費を払うファンクラブ会員が優遇される傾向は、ますます強まりそうだ。

 

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