中村美律子 19歳でスカウトも騙され下積み生活15年…

★河内音頭の天才と評判!19歳でスカウトも騙され下積み生活15年…中村美律子

2012.12.07


苦労も財産。いつもパワフルな中村美律子(撮影・永瀬白虎)【拡大】

 大阪のおばちゃん的な親しみやすい人柄で人気の演歌歌手、中村美律子(62)。

 幼少の頃から河内音頭の天才少女と評判だったが、メジャーデビューは35歳のとき。『恋の肥後つばき』(1986年)と遅咲きだ。

 「父のうどん屋を手伝ってるころに、河内音頭を聴かせてほしい、と芸能事務所の社長が訪ねてきたんです。歌手デビューさせたるからうちへ来い、と誘われました」

 まだ世間知らずの19歳。まさか波乱の芸能生活が始まるとは想像すらしていなかった。

 「その事務所の掃除やお茶くみをして半年過ぎたころ。台湾で仕事があると言われて。1カ月したら迎えに来る、戻ってきたらデビューする段取りをつけておく、という言葉を信じて、振袖1枚と譜面持って、ひとりで台湾へ行きました」

 事務所の社長から渡されたのは1万円のみ。

 「食事と泊まるところは用意されてましたけど。ところが1カ月経っても誰も迎えに来ない。今日は台北、明日は台中とあちこち回りました。私、売られたのとちゃうか、もう日本に戻れんのかもしれん…と不安で」

 ようやく帰国できたのは3カ月後だった。

 「帰ってこれたんが20歳の誕生日やって。飛行機から大阪の街の灯を見て、涙出ました」

 しかし、デビュー話は全く進展しておらず、騙されたことを知る。

 「で、その事務所を飛び出して。それからはキャバレーやヘルスセンターで歌ってました。その期間が15年です」

 89年(平成元年)に出した『河内おとこ節』がヒット。紅白初出場はその3年後の92年だ。

 「大阪ではすぐ火が付いたんですけど、なかなか全国にいかなくて。ジワジワ系でしたね(笑)」

 今では全国の盆踊りの定番ソング。以後、紅白出場は15回を数え、座長公演はすでに30回を超えている。

 「紅白に出られたのも皆さんのおかげで。なんかお返しできることはないか、と。そんなときに盲導犬の育成の話を聞いたんです」

 盲導犬育成支援の活動を始めて19年。先日、34頭目の盲導犬ミツコ号を贈ったばかりだ。

 「たしかに遠回りしましたけど、その時間で私自身磨かれたと思ってます。これも私の財産です!」

 ■中村美律子(なかむら・みつこ)1950年7月31日、大阪府生まれ。現在は55枚目のシングルとなる『情け川』も好調だ。

 来年は1月9〜20日、名古屋中日劇場の「中村美律子新春公演」((電)052・263・7171)からスタート。公式ブログ「まいどおおきに中村美律子です」を日々更新中。

 

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