疎遠が伝えられた三國連太郎さんと佐藤浩市 親子の亀裂の真相

2013.04.16


三國さんの死を努めて冷静に語る佐藤浩市【拡大】

 14日に急性呼吸不全のため死去した俳優、三國連太郎さん(享年90)。確執が伝えられていた長男で俳優の佐藤浩市(52)は15日の記者会見で「悲しいという思いはなかった」「僕と彼の間に介在したのは役者という言葉だけ」と父の死を突き放した。親子の亀裂は、最期まで埋まっていなかったのか。

 三國さんは3人目の妻との間に長男、佐藤をもうけた。その名前は、三國さんが親しかった稲垣浩監督と、市川崑監督にあやかった。だが、三國さんは佐藤の少年時代に離婚。佐藤は母親に育てられ、父とは疎遠になった。佐藤が役者の道に進むとき、早稲田駅のホームで三國さんにその決意を伝えると、三國さんは「そうか」と一言残して電車で去った。「親の七光りが物を言う芸能界で、三國さんは佐藤を照らさず、佐藤もまた独力で実力を鍛え、父と同じ“演技派”のジャンルに進んだ」(ベテラン映画評論家)。

 1996年の映画「美味しんぼ」での親子共演。製作会見で「俳優はサービス業」と言う佐藤を、「サービス業などという考え方は間違っている」と三國さんが批判。「やはり確執は深い」と周囲をハラハラさせた。

 この撮影をきっかけに親子の仲は急速に修復されたと言われていたが、三國さんの言葉は時に辛辣だった。

 2007年12月、出演映画「北辰斜(ななめ)にさすところ」の公開を前に、本紙「ぴいぷる」のインタビューで三國さんは、佐藤についてこう語っていた。

 「1本、息子とやったんですけど、やりにくかったからそれ以来、やったことがない。やりにくいというよりね、親子という以心伝心みたいなものがどっかに潜んでいるんじゃないでしょうか。言えた義理、立場じゃないんですけど、もう、断絶するほうがいいんじゃないかと思うんです」

 作品を台無しにするような親子の関係は役者として許せなかった。

 だが、人間・佐藤政雄としては違った。ごく一部の親しい映画評論家には、孫(佐藤の息子)の写真を見せて、「ジジバカです」と照れていた。

 写真を見たことのある映画評論家は言う。「役者には父も子もない。三國さんはそう考え、佐藤も同じ。佐藤は会見で役者として思いを述べたが、潤んだ目は血を分けた子の目だった」

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