“バタヤン”田端義夫さん追悼作の中身 客席との一体感はアイドル顔負け

2013.04.26


映画「オース!バタヤン」では田端さんのステージに密着 ((c)2013 ALTAMIRA PICTURES’ INC.)【拡大】

 70年以上にわたって歌謡曲の第一線で活躍し、25日に肺炎のため都内の病院で亡くなった「バタヤン」こと田端義夫さん(享年94)。表舞台で歌い続けた田端さんへの敬意を込めた田村孟太雲(もーたうん)監督によるドキュメンタリー映画「オース!バタヤン」の公開を5月18日に控えていた。元気な活動ぶりを伝えるはずが、遺作であり、追悼の映画となってしまった。

 エレキギターを抱えた独得のスタイルと数々のヒット曲で一世を風靡したバタヤン。映画は、田端さんが子供のころに住んでいたという、大阪・鶴橋での公演を中心にした内容だ。

 90歳の田端さんが愛用のエレキギターを抱えて登場し、チューニングを始めると、老人たちで満員の客席から「ボチボチやれや〜」と温かい声がかかる。「十九の春」「赤とんぼ」「男の純情」「島育ち」「大利根月夜」などのヒット曲を熱唱する田端さん。客席との一体感は、最近のアイドル歌手も顔負け。多くの老人たちがバタヤンの歌に自分の人生を重ね合わせているようだ。

 舞台では、司会者の浜村淳(78)が名調子で田端さんの生い立ちを語る。10人兄弟の9番目に生まれ、3歳のときに父が他界。極貧生活で栄養失調になり、トラホーム(トラコーマ)で右目の視力を失ったことなど、信じられないほど過酷な苦労話が明かされる。しかし田端さんは、そんな苦労の数々を笑い飛ばすような明るさと歌で客席を盛り上げていく。生粋のエンターテイナーぶりが映像でつぶさに紹介されている。

 映画評論家の垣井道弘氏は「庶民的な親しみやすさがバタヤンの魅力になっているのだとつくづく感じた。バタヤンをより知りたい人にオススメの必見作だ」と話す。

 映画の製作・配給にあたったアルタミラピクチャーズは、映画の公式サイトのトップページに追悼メッセージを掲載。「私たちは、生前の田端さんの音楽活動を撮影させて頂き、映画『オース!バタヤン』を作らせて頂きました。これからはこの映画を一人でも多くの方々に観て頂き、田端さんが遺された歌の素晴らしさを広めて行きたいと思っております」と、田端さんの冥福を祈った。

 映画はテアトル新宿で、6月1日からテアトル梅田でも公開される。

 ◇

 田端さんの葬儀・告別式は近親者のみで行い、後日お別れの会を開く予定。

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