カンヌ映画祭、是枝監督「そして父になる」が審査員賞を受賞 スピルバーグが評価

2013.05.27


表彰状を誇らしげに掲げる是枝監督(ロイター)【拡大】

 南仏のカンヌで開催されていた第66回カンヌ国際映画祭の授賞式が26日夜(日本時間27日未明)開かれ、コンペティション部門参加20作の中から、福山雅治(44)主演、是枝裕和監督(50)の「そして父になる」(10月5日公開)が審査員賞を受賞した。

 最高賞「パルムドール」、審査員特別大賞「グランプリ」に次ぐ“銅メダル”で、「審査員長のスティーブン・スピルバーグが高い評価をしていたと言われ、それが後押ししたのでは」との声もあがった。カンヌのコンペで日本映画が受賞したのは、今回、日本人監督としては初めて審査員を務めている河瀬直美監督の「殯の森」(2007年、審査員特別大賞)以来、6年ぶり。

 是枝監督は授賞式で「福山さんはじめ、キャストやスタッフと一緒にこの賞を喜びたい。亡くなった父と母、そして私を父にしてくれた妻に感謝する」とスピーチ。「授賞式に呼ばれるといいなあ、と思いタキシードをクリーニングに出していました」と述べ、笑いを誘っていた。

 是枝監督は、01年に「DISTANCE」でコンペ初参加、2度目の04年の「誰も知らない」では柳楽優弥(23)に史上最年少で男優賞をもたらしており、3回のコンペ参加で2回、賞を獲得したことになった。

 「そして父になる」は、6歳になった息子が病院で取り違えられていたことを知らされたエリート会社員を主人公に、2家族の姿を通して親子とは何かを描く。カンヌでは、キリスト教関係者が選出するエキュメニカル賞特別表彰も受けた。

 「『誰も知らない』から今日までの9年間は、振り返るとあっという間だった。この間に作ってきた映画は、ひとつずつきちんと皆さんの元に届けられたと思っています。外国の記者の方の取材をたくさん受けたが、『この話は映画の中だけれど、この映画の中に自分がいる』と言われた」と語った是枝監督。その様子を見ていた仏の女性映画評論家は、「是枝はいつか必ずパルムドールを取る」と話していた。

 このほか、オフィス北野が共同制作したジャ・ジャンクー監督の日中合作映画「ア・タッチ・オブ・シン」が脚本賞を得て、アジア映画のパワーを見せつけた。河瀬監督は同作品を脚本賞に選んだ理由に「監督の勇気を感じた」と語った。三池崇史監督の「藁の楯」と短編コンペ部門の佐々木想監督「隕石とインポテンツ」は賞を逃した。

 パルムドールはフランスなどの合作映画「アデルの人生」(アブデラティフ・ケシシュ監督)が選ばれた。グランプリは米映画「インサイド・ルウィン・デイビス」(コーエン兄弟監督)。監督賞はメキシコ映画「エリ」のアマット・エスカランテ監督、女優賞は仏映画「過去」のベレニス・ベジョ。男優賞は米映画「ネブラスカ」のブルース・ダーンだった。(カンヌ=小張アキコ)

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