ジブリ映画「風立ちぬ」、庵野秀明監督の声優ぶりに賛否「棒読み」「味がある」

2013.07.29


庵野秀明監督【拡大】

 大ヒット公開中のジブリ映画「風立ちぬ」(宮崎駿監督)の主人公、堀越二郎役に起用された映画監督の庵野秀明監督(53)の声優ぶりに注目が集まっている。起伏の乏しい話し方に「棒読み」「だから味がある」と意見が飛び交っている。

 「新世紀エヴァンゲリヲン」シリーズの庵野監督は宮崎監督の「風の谷のナウシカ」(1984年)で原画を担当し、宮崎監督とは“師弟関係”。庵野監督の早口や、りんとした話し方が主人公・二郎のイメージに合うとして起用された。

 映画が公開されるや、庵野監督の声に賛否両論。映画評論家の安保有希子氏は「感情があらわになる主人公ではないので、セリフに感情の起伏がなく、棒読みのように聞こえる。これを味ととるか、下手ととるかは完璧に好みの別れるところ。私は違和感でしかなかった」という。

 一方、映画評論家の垣井道弘氏は「聞いているうちにだんだん慣れてくる。少年らしい高い声ではなくて、落ち着いた渋い声が二郎のキャラクターに合っていると思った」と肯定的だ。

 ジブリ映画は特に男性キャラクターには声優以外の俳優、著名人を起用するケースがある。「となりのトトロ」ではコピーライターの糸井重里氏(64)、「耳をすませば」は評論家の立花隆氏が出演した。俳優となると「ハウルの動く城」のSMAP・木村拓哉(40)など多くの芸能人が起用されている。

 では素人を起用する利点があるのか。「俳優の演技を超えたリアリティーを感じることがある。素人を加えることで、プロの人にもなれ合いではないキャッチボールの緊張感が生まれ、より自然なアンサンブルが生まれること」と垣井氏。安保氏も「庵野監督の声は知らない人が大半だと思うので、話題作りで成功しただけでなく、他の芸能人よりも先入観なく聞けるので、その点は成功」と認める。

 庵野氏の声優ぶりに注目が集まったのは、今年6月に起業家の堀江貴文氏がツイッターで「声優ってそんなにスキルいるの?」と発言し、声優界やアニメファンに衝撃を与えたことも影響しているようだ。

 先の垣井氏は、「キャラクターと声優は相関関係が強い。上手か下手かではなく、演じるキャラクターに合っているかどうかの問題。下手でも作品に貢献していればいいことになる」とし、「風立ちぬ」については「庵野氏ではなくプロの声優を起用すれば、もっとファンタジー色の強い別の作品になったかもしれない」とみる。

 声だけで作品がガラッと変わる。声優の役割は奥深い。

 

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