名脇役の蟹江敬三さん急逝 屈指の凶悪犯、「強姦の美学」…迫真の演技が“伝説”に

2014.04.05


蟹江敬三さん【拡大】

 連続強姦魔に名刑事…演じた役柄は数知れず、記憶に残る名脇役だった。3月30日に胃がんのため死去していた俳優の蟹江敬三(かにえ・けいぞう)さん(享年69)は印象的な役を相次ぎ演じた。とりわけ強烈なイメージを残したのは、自身を主役級に導いた数々の悪役だった。

 5日放送で遺作となるテレビ朝日系土曜ワイド劇場「おとり捜査官・北見志穂」での袴田刑事役や、昨年放送の「あまちゃん」ヒロイン・天野アキの祖父、天野忠兵衛役など、最近の蟹江さんは一本気だが心温かい人物像で視聴者から親しまれてきた。だが30〜40年前は、アクの強い演技を武器に悪役で鳴らしていた。

 都立新宿高校卒業後に演劇の道に進み、演出家の蜷川幸雄氏らと「現代人劇場」結成に参加した演劇畑で、もともと演技力には定評があった。その実力を発揮したのが希代の悪役。

 TBS系刑事ドラマ「Gメン’75」で1980年9月と11月に登場し、いまなお「ドラマ史上屈指の悪役」として名高い連続強姦殺人犯、望月源治役はその代表だ。

 相次ぎ女性をレイプし、頭を手斧でたたき割るという凶悪犯を渾身の迫力で演じた。「その恐ろしさはもはやレジェンド。当時はそういう役ばかりで、俳優に育った2人のお子さんは当時、父の蟹江さんを恨んでいたと聞く」(映画プロデューサー)

 映画では「犯す!」「天使のはらわた 赤い教室」など日活ロマンポルノでの演技ぶりから「強姦の美学」と呼ばれた。

 かつて蟹江さんにインタビューしたという映画評論家の垣井道弘氏は「ロマンポルノでもそうだったが、男性的、野性的な演技に時々交じる照れた顔がチャーミング。インタビューでは声も小さくとてもシャイで、『どうやって監督を裏切るか考えているんです』と話していた。つまり、監督が期待している以上の芝居をすることを心がけていた」と振り返る。

 役をおろそかにしない姿勢が大役を呼び込むことにつながった。垣井氏は「まだ69歳、これからも主役クラスでやれたはず。惜しい」と早すぎる死を悼んだ。

 後日、お別れの会が開かれる予定だ。

 

注目情報(PR)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!