ジョニー・デップ神通力に陰り? 最新作「トランセンデンス」が酷評

2014.04.29


最新作が酷評されてしまったジョニー・デップ(AP)【拡大】

 魅力的でユニークで、日本でも熱烈なファンの多い俳優のジョニー・デップ。「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズの4作中3作と、「アリス・イン・ワンダーランド」では世界の興行収入が1000億円規模の大ヒットを放ち、ハリウッドが誇るドル箱スターだった。と、過去形にしたのは最近のデップの神通力に陰りが出てきたからだ。

 たとえば2012年の「ダーク・シャドウ」が製作費150億円に対し米国内の売り上げが80億円。昨年の「ローン・レンジャー」が215億円に対し89億円。各国でのデップ人気に支えられ総売り上げでは赤字は免れたが、最近の低迷ぶりはちょっと寂しい。

 お金の問題だけではない。俳優にとってどの作品を選ぶかは運。ケイト・ウィンスレットと共演の「ネバーランド」(04年)は、米映画界では中規模クラスとなる25億円の製作費をかけた秀作で、デップはアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。

 だが、前出の「ダーク・シャドウ」と「ローン・レンジャー」では、その演技力を生かせず、内容的にもフロップ(失敗作)と烙印を押された。最近はツキに見放された感がある。

 前置きが長くなったが、名誉挽回をかけて今月全米公開されたSFスリラー映画「トランセンデンス」は、封切り前から米紙、雑誌などの映画評論家から酷評されてしまった。製作費100億円に対し、公開週の週末興行成績は11億円で4位と期待はずれのスタート。歯にきぬ着せぬ映画評に興行成績を大きく左右される米映画界だけに、「もうデップはヒット作を出せないのか」とメディアでは心配する声も上がっている。

 本作はクリストファー・ノーラン監督の「ダークナイト」や「インセプション」を担当した名カメラマン、ウォーリー・フィスターの監督デビュー作。デップが演じるAI(人工頭脳)研究の第一人者ウィル・キャスター博士は、AIが神を超えた存在(=トランセンデンス)となることを危惧する反テクノロジー組織の凶弾に倒れる。一命は取り留めたものの、余命わずかと宣告される。

 妻イヴリン(レベッカ・ホール)はウィルの知能と意識を、進化したAIのプログラムにアップロードしデジタル化して、肉体を離脱したウィルを生み出すことに成功するが…。

 酷評と書いたが、LAタイムズのケネス・トゥラン氏のようなヘソ曲がり(?)もいて、大ヒット中の「キャプテン・アメリカ」に《興奮できない》と落第点を与え、「トランセンデンス」を《野心的で刺激的作品》と誉めている。

 自分で確かめるのが一番、と思い、私も観てみた。確かにテーマは面白く役者も上手いが、構成が冗漫でストーリーに入り込めないもどかしさは否めなかった。

 それでも売れっ子のデップは、16年公開予定の「パイレーツ」第5弾まで数作の公開が控えている。ツキが戻ってきますように。 (板垣眞理子)

 ◇

 「トランセンデンス」は6月28日、日本公開。

 

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