ポールの「10万円武道館」は完売寸前 中高年世代の「青春」再び

2014.05.14


昨年11月に来日したポール・マッカートニー【拡大】

 1960年代以降の洋楽全盛期に活躍した大物アーティストの来日が相次いでいる。今年はローリング・ストーンズが8年ぶりに公演したほか、ポール・マッカートニー(71)が17日からライブを開催、ビートルズ時代以来ほぼ48年ぶりに東京・日本武道館でも演奏する。青春時代にロックの洗礼を受けた中高年世代の熱烈な歓迎が来日を後押ししている。

 マッカートニーが前回来日したのは昨年11月。世界的なスーパースターがわずか半年後に再来日するのは珍しいが、本人たっての希望もあり、17、18日の東京・国立競技場のほか、ビートルズが66年に公演した“聖地”日本武道館(21日)、大阪・ヤンマースタジアム長居(24日)での開催が決まった。

 前回は東京や福岡などで計約26万人を動員。今回は日本では初めての屋外公演という話題もあり、前回と同様チケット購入の申し込みが殺到。追加公演の武道館もアリーナ席が10万円と高額だが、完売が確実視される。

 今年来日したビッグネームは他にボブ・ディラン(72)やエリック・クラプトン(69)ら。今後は米の人気ロックバンド、ボストンも公演を予定している。

 ベテラン勢の人気が根強い理由は何か。ある音楽関係者は「日本では大人になると新譜を聴く機会が減る。青春時代に洋楽に親しんだ人向けのエンターテインメントもなく、昔聴いた曲を聴いている」と分析する。

 中高年は自由になるお金が比較的多いことに加え、60〜80年代の曲にメッセージ性があることもファンを引きつける一因だという。

 音楽評論家の湯川れい子氏は、「日本のファンは一曲一曲に真剣に反応する。誠実にコンサートができる場所ということで、アーティストが日本を選ぶ」と指摘する。

 音楽の楽しみ方がレコードからCD、インターネット配信と移り変わる中、アーティストや観客がライブを重視する傾向はさらに強まりそうだ。

 

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