★名曲ベストヒット歌謡(テレビ東京、10月2日午後7時58分)
懐メロを聞くと、どうしても昔は良かったと言いたくなってしまう。毎週1位が入れ替わる、今のヒットチャートはどうもピンとこない。
2001年にスタート以来、13年間にわたって毎年、昭和歌謡の名曲を紹介し続けてきた番組だ。いかに誰もが口ずさめる“歌”が、人の心にしみこんでいるか。それはよく分かる。
番組では、ヒットチャートをベースに、リクエストと街頭アンケートに、番組独自のリクエストデータも加えて、今回は「1960〜79年の20年間の各年ベスト3」を決定。世相や当時の流行も織り交ぜて紹介していく。司会が竹下景子(61)とモト冬樹(63)というのも実に昭和感たっぷりだ。
60年代では、美空ひばりの「哀愁波止場」から植木等の「スーダラ節」、坂本九の「上を向いて歩こう」、舟木一夫の「高校三年生」、ペギー葉山の「学生時代」など現代にも続く名曲が多数ランクイン。
ゲストも懐かしい顔ぶれがズラリ。70年代ヒットからは、シモンズの田中ゆみ(61)がデビュー曲「恋人もいないのに」を歌い、デビュー曲秘話も語る。あおい輝彦(66)もヒット曲「あなただけを」を披露。俳優としても活躍していた当時の様子を振り返る。豊島たづみ(59)はドラマ「たとえば、愛」の主題歌として大ヒットした「とまどいトワイライト」を歌う。
「魅惑のムードコーラス」コーナーでは、和田弘とマヒナスターズの「好きだった」、黒沢明とロス・プリモスの「たそがれの銀座」などを特集。さらに、南沙織の「17才」、藤圭子の「圭子の夢は夜ひらく」、かぐや姫の「神田川」、さくらと一郎の「昭和枯れすゝき」、「なごり雪」イルカなど、誰もが口ずさみたくなる懐かしの名曲が続々と登場する。
これぞヒット曲だというものを教えてくれる保存版の番組だ。 (F)