宮本輝さん『田園発港行き自転車』 どんな人間にもある「縁」の奇跡を物語に (2/3ページ)

2015.05.07

連載:ブック


宮本輝さん【拡大】

 −−それら素晴らしい風景をバックにして、どんな物語を書きたい、と

 「AからHぐらいまで、たくさんの登場人物がいて、一見何のつながりもないようだけれども、実はつながっていた。AとBは友達ではないけれども、BとHは知り合いだ、とか…。くんずほぐれつの人間関係の中で、その人たちが次第に関係を持ってゆく。そういう物語をつくりたいと思ったのです」

 −−不思議な「縁」の物語ですね

 「人間と人間との間には『原因』と『結果』だけじゃなく、それを結び付ける『縁』というものがある。みんなそれに気づかず、無自覚に生きているけれども、どんな人にもあるんです。初めはまったく知らない者同士が、別に話し合うわけでもなく、物語の最後には同じ時間、同じ場所で集結せざるを得なくなってしまう。『縁』の神秘性、奇跡を小説の中で改めて考えてみたい、とね」

 −−小説は人生に勇気や希望を与えるものでありたい、そうですね

 「短い小説だったらまだいいけれども、長い、長い小説を最後まで読んできて、結末が暗かったらイヤなんです。僕自身がそういう小説は読みたくない。やっぱり、『苦労はいろいろあったけど、よかったなぁ』とか、『最後はうまいこといったな』というような物語を読みたいですよ」

 

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。