日本とブラジルの外交関係樹立120周年事業として、21日に初日を迎えるミュージカル「ガランチード」(謝珠栄・演出)。ブラジルに渡った日本人たちの苦闘を舞台化する劇団員の姿を描き、日本人の矜持(きょうじ)を伝えてくれる。主演の柳下大(26)と荒木宏文(31)を直撃した。
太平洋戦争前後にブラジルに渡った日本人、日系人の生きようを舞台化する劇団。その稽古の様子を描くなか、劇中劇が交錯し、さまざまな人間ドラマが生まれる。イケメン俳優集団D−BOYSが出演し、共演は紅一点、マルシア(46)が彩りを添える。
「ブラジルには“日本人は保証付き”という意味で『ジャポネスク・ガランチード』という言葉があります。ブラジルに渡った日本人たちが勤勉さや誠実さ、責任感を見せたからこそ生まれた言葉なんです。その誇りを伝えたい」と柳下。
荒木も「ブラジルで多くの日本人が体験したであろう、夢を追いかけるつらさや、それに打ち勝つ勇気、周りにいる仲間の大切さなどを感じてほしい」と話す。
カポエイラをはじめ、ブラジルらしい振り付けも見どころだ。公演日程は、5月21〜26日=東京芸術劇場、5月30、31日=兵庫県立芸術文化センター。詳細は公式ホームページ(http://www.tsmusical.com/stage/)で。 (志和浩司)