カジノが確実に利益をあげるカラクリ(2) ものいう「大数の法則」

★カジノが確実に利益をあげるカラクリ(2)

2015.10.29


2000年9月、ベラージオ・ラスベガスで遊んでいたら赤が23回も連続したことがあった【拡大】

 カジノが確実に利益をあげる1つめの理由は「ハウスエッジ」(テラ銭)の存在だ。ゲームごとに入るカジノ側の取り分のことで、1回分は数%に過ぎないが、客がゲームを繰り返すことで積もり積もって莫大(ばくだい)な額となる。つまりゲームのたびに確実に手数料が入ることが仕組みの根底にある。

 続く2つめの理由が「大数の法則」だ。大数の法則とは、同じ行為を何度も何度も膨大な回数繰り返すと、その結果が「理論値」(理論的確率)に近づいていくという数学的事実のことだ。

 コイン投げを想像してもらいたい。「表」と「裏」どちらかの出る確率も全く同じ2分の1だが、実際にやってみると決して同じ頻度で出るわけではない。片方が2度3度と続いた後、逆に転じたと思ったらまた元に戻って2度3度と続くなど、バラツキが出る。

 しかし何百回、何千回と投げる回数を増やしていくと、表と裏の出た回数は接近していき、回数が増えるほど2分の1に近づいていく。つまり限られた回数ではバラツキが出ても、十分多くの回数を重ねることで全体の結果は理論値に限りなく近づいていく。

 カジノはこの数学的事実を経営の根幹に置いている。

 例えばルーレットでは「赤」と「黒」どちらも出る確率は2分の1(話を簡単にするため0や00は省く)だが、コイン投げ同様、実際にやってみると赤ばかりまたは黒ばかりが5回10回と続くことがある。いやもっと長く続くこともある。私の経験では、2000年9月、ベラージオ・ラスベガスで遊んでいたら赤が23回も連続したことがあった。

 こんな時は客にとって大チャンスで、赤に大金を賭け続けていれば奇跡の大勝利となるのだが、そんな客がいたからといってカジノが大損するかといえば全くそんなことはない。1000回、1万回とゲームを繰り返すことで大数の法則が働き、これほどの偏りであってさえ、誤差の範囲に吸収されてしまうからだ。

 つまりどんな奇跡が起きたとしても、膨大な回数のゲームを行うことで、その影響は帳消しになる。よってカジノは目先の結果を気にすることなく、淡々とゲームをこなせばいい。しかもゲーム数が増えるほど結果は理論値に近づき、収入も計算できるため、カジノにとって何より重要なのは、たくさん集客し、たくさんゲームをしてもらうこととなる。

 カンのいい方なら想像がつくだろうが、それを目的として、カジノには客がいかにもゲームしたくなるようなプログラムが用意されている。それは客にとってお得に見えるが、一皮むけばその何倍もカジノが得するようになっている。 (作家・松井政就)

 

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