水木しげるさんが遺した「幸福の七カ条」 現代社会を生きる指針

2015.12.01


「水木しげる記念館」のリニューアルオープンで餅をまく水木さん(左)と妻の武良布枝さん=2012年3月【拡大】

 「ゲゲゲの鬼太郎」などで知られた漫画家の水木しげる(みずき・しげる、本名・武良茂=むら・しげる)さんが11月30日、多臓器不全のため東京都内の病院で亡くなった。93歳。壮絶な戦争体験や戦後の苦難を乗り越えてきた生き方から、遺した「幸福の七カ条」は現代社会に生きる私たちに指針を示す示唆に富んだものだ。

 「『最期は神様が決めることに従ったらええ』と言っていた水木。苦しまず自然に最期を迎えられたことは良かったと思います。家族に囲まれて穏やかに逝きました」

 水木さんの遺族は1日、事務所の公式サイトにコメントを発表した。

 水木さんは11月11日、東京都調布市の自宅で転倒し、頭部打撲による硬膜下血腫で緊急手術を受けた。一時回復したが、30日に容体が急変した。

 「幸福の七カ条」は、水木さんが著書『水木サンの幸福論』(角川文庫)で記したものだ。ネット上でも多くのユーザーが生きる指針にしているとつづっている。

 根底には、幸福とは「楽しさ」を追求することだとの思いがある。「あくまでも自分の楽しさを追及すべし」とし、そこには「成功や栄誉や勝ち負け」があってはならないとする。成功したいと思うほど、努力が報われないと人は腐る。だから「努力は裏切ると心得よ」と諭す。突き詰めたのが「怠け者になりなさい」という言葉だ。

 水木さんが作詞した「ゲゲゲの鬼太郎」の主題歌にも通じる。繰り返されるのは「たのしいな」の言葉。そして「おばけにゃ学校もしけんもなんにもない」というフレーズに象徴される。

 悲惨な戦争体験を生き抜いたが、人生でうつむくことはなかった。水木さん夫妻を描いたNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」でヒロインを演じた女優、松下奈緒(30)は「まあ気楽にやってください」と優しく声をかけられたことを振り返る。気負わず生きる。多くのものを遺してくれた人だった。

 

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