大阪制作だからおもしろい! 「あさが来た」にNHKの意地を見た 影山貴彦(同志社女子大学情報メディア学科教授) (1/3ページ)

2016.02.11

NHK大阪放送局=大阪市中央区大手前4
NHK大阪放送局=大阪市中央区大手前4【拡大】

 NHK朝の連続テレビ小説(朝ドラ)『あさが来た』がここまで好調なのは、朝ドラを東京のNHK放送センター(上期)と大阪放送局(下期)が交代で制作していることが大きいと思います。つまり「あさが来た」は大阪局が大阪で作っていることが大きい。(総合オピニオンサイト iRONNA)

 東京の一極集中が進んでいるのは経済だけではなく、エンターテインメントや放送の世界でも同様で、私が大阪の毎日放送(MBS)に入った80年代後半と比べて、全国ネットの番組制作本数が非常に減っています。特に民放では顕著です。今でも何本か全国ネットで作ってはいますが、東京のスタジオを借りて作っている番組が多い。プロデューサーや宣伝担当は在阪局の人間でも、あとは概ね制作プロダクションのスタッフで、ディレクターすら在阪局から出さないこともあるから、「東京と変わりがないやんか!」と思うこともありますよね(笑)。

 例えば、私は肩入れするつもりもファンでもないですが、宮根誠司さん司会のワイドショー『ミヤネ屋』が人気を博しているのは読売テレビ、つまり関西から全国に向けて放送しているからだと思います。関西発の全国ネット番組といえば、土曜の朝の番組『にじいろジーン』(関西テレビ)や『朝だ!生です旅サラダ』(朝日放送)もありますが、ミヤネ屋は月曜から金曜まで平日昼間の帯番組という違いがある。それに宮根さんは朝日放送のアナウンサー出身だから、完全な東京目線ではなく距離を置いて発信していることが奏功している。宮根さんが東京の番組で語る場合とはスタンスが明らかに違うと私は感じています。

 なぜそう言えるかというと、私がMBSに入社してから出会ったある上司から教育を受けてきたからです。私はテレビとラジオの企画・制作に計15年半携わってきましたが、入社10年目ぐらいに念願かなってラジオ番組『MBSヤングタウン』(ヤンタン)のプロデューサーとなりました。そのときヤンタンを作った渡邊一雄さん(初代プロデューサー)から「いろいろなタレントがヤンタンをきっかけに売れていく。お前もタレントやプロダクションから『東京のスタジオで放送させてください』と言われるようになるだろうけど、出来る限り大阪でやれよ。ヤンタンを作ってるんだから大阪からやることにこだわれ。それで空気感が変わるんだから」と言われたんです。

 

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