【あの有名人から学ぶ!がん治療】30歳、舌がんで旅立った天才棋士・天野貴元さん (3/4ページ)

2016.03.24

長尾和宏先生
長尾和宏先生【拡大】

 舌がんの原因としてタバコやアルコール、香辛料などの刺激物などの刺激物、虫歯や入れ歯により慢性的な刺激が原因と言われています。 特にタバコは口腔内に直接、強い刺激を与えるので舌に対するダメージは甚大です。舌や口腔粘膜は皮膚などと違い刺激を受けやすく、組織が壊れやすいのです。天野さんの場合、「中学校時代からタバコを手ばなしたことが無かった」と書かれているので、タバコが原因であったことは間違いありません。

 ステージIVと診断されていても、天野さんは医師から手術を勧められます。しかしそれは、「手術の成功率50%、成功しても舌を摘出するので言語に障害が残るのと、ものをうまく食べられない可能性がある」という残酷な説明でもありました。勝負の世界で生きていた彼が何よりも信じていたのは、“確率”。勝率を上げるための情報を収集することが大切、ずっとそういう生き方をしてきたのです。しかし、民間療法を掲げるクリニックに電話をしても、「ステージIVは無理」と断られたそうです。考えた挙句、言語障害になる覚悟をして手術を受け入れました。

 “最後の晩餐”は、憧れの彼女をデートに誘い、一緒にラーメンを完食したとのこと。舌の痛みについては、すでに痛みというレベルを通り過ぎ、まるで全身から体力と気力を奪い取るひとつの生物が、体内にしっかりと根を張ってしまったのかのようだ、と表現されています。

 そして4月。はたして天野さんは、手術に成功しました。しかし、舌を失いました。術後、2日間はICU、一般病棟に移った後もしばらくは体中をチューブで繋がれた、「スパゲッティ状態」でした。

 舌があった部分に痛みはなく、動かしてみると、動かしているという感覚はあるものの、実際には何も動いていな、そんな状態でした。一般病棟に移ったばかりのころは、体のコントロールがきかず、手足が勝手に動いてしまうという怪現象に襲われました。

 

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