ドロドロ昼ドラが土曜夜に 東海テレビの真骨頂『火の粉』

2016.04.20

ユースケ・サンタマリア
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 フジテレビが「オトナの土ドラ」という土曜深夜のドラマ枠を今月からスタートさせた。系列の東海テレビが制作している。

 東海テレビは東京五輪の年から半世紀以上にわたって、主婦向けに「昼の帯ドラマ」を制作してきた。昼ドラといえば東海テレビ、東海テレビといえば昼ドラといわれるほどのブランド力を築いてきたが、その枠がこの3月で廃止。代わって設けられた新たな“名古屋場所”の土俵(文字通りに大人向けの本格ドラマ枠)でその制作力を発揮することになった。

 昼ドラのヒット作『真珠夫人』『牡丹と薔薇』に代表されるドロドロの愛憎劇が土ドラでも繰り広げられるのか。あるいは、もっとすごい人間ドラマが見られるのか。2日に始まった第1弾『火の粉』にさっそくチャンネルを合わせた。原作者は名古屋場所にふさわしく、愛知県出身のミステリー作家・雫井(しずくい)脩介氏だ。

 実はおやじ、昼ドラはほとんど見ていない。なので今回が初めての東海テレビのお手並み拝見となったわけだが、期待通りのでき栄えであった。

 退官した裁判官(伊武雅刀)の一家が住む家の隣に、過去に無罪判決を下した連続殺人事件の容疑者(ユースケ・サンタマリア)が引っ越してくる。その貿易商の独身男は恩は一生忘れないと、一家に親身に世話を焼く。一方で不可解な出来事が続く。記者(佐藤隆太)が裁判官の息子の嫁(優香)に「あの男こそが殺人犯」と告げ、逆に男は「あの記者に気をつけろ」と…。

 ユースケの家にバウムクーヘンを焼く大掛かりな道具がある。無表情な目をして、幾重にも揺らめくガスの炎で焼き上げる彼に、スリリングな音楽が静かにかぶさる。だが、彼は本当に殺人犯ではなく、隣家の人たちに食べてほしいという気持ちで焼いているのかもしれない。どっちにもとれる周到な演出。これぞサスペンスの真骨頂だ。 (新橋のネクタイ巻き)

 

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