【今だから明かす あの映画のウラ舞台】角川編(上) 『人間の証明』『野生の証明』… 春樹流メディア戦略の始まり 潤沢な宣伝費で大量の新聞広告 (2/2ページ)

2016.04.29

「悪魔が来りて笛を吹く」の金田一耕助には西田敏行が抜擢された
「悪魔が来りて笛を吹く」の金田一耕助には西田敏行が抜擢された【拡大】

  • <p>「悪魔が来りて笛を吹く」(DVD発売中、4500円+税、販売:東映、発売:東映ビデオ)</p>

 3カ月後、「悪魔が来りて…」の映画化が決定し、福永が名指しで宣伝チーフに抜擢されたのだ。「視覚と聴覚にいかに訴えるか。ビジュアル面は耳の尖った悪魔像でイメージを統一。尺八の山本邦山さんにテーマ曲『黄金のフルート』をお願いした。あとはそれを誰が演奏するかだった」

 横溝は隣家から聞こえる学生のフルートに着想を得て「悪魔が来りて…」を書いたという。福永はその学生を見つけ出そうと、横溝から名前を聞き出し、捜していた。

 世界的なフルートメーカー「ムラマツ」の技術者である知人から、その人物がNHK交響楽団で首席フルート奏者をしていると情報が入った。それが植村泰一だった。

 「公開レコーディングの際、サプライズで横溝さんと植村さんを引き合わせた。これも話題作りのひとつだった」

 予告編やテレビCMで横溝が口にした印象的な「この小説は映画にしたくなかった」というフレーズもおどろおどろしさを助長させた。 (敬称略)

 ■福永邦昭(ふくなが・くにあき) 1940年3月17日、東京都生まれ、76歳。63(昭和38)年、東映に入社。洋画宣伝室や宣伝プロデューサー、宣伝部長、東映ビデオ取締役を経て、2002年で定年退職。一昨年、「日本元気シニア総研」に参加し、研究委員、シニアビジネスアドバイザーの資格を取得。

 

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