佐藤浩市の熱量がハンパない!映画『64−ロクヨン−前編』

2016.05.28

「64−ロクヨン−」の前半をグイグイ引っ張る佐藤浩市
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 映画「64−ロクヨン−前編」(公開中)が、ぐさっと胸にきた。7日間しかなかった昭和64年に起きた未解決誘拐事件に端を発する横山秀夫氏の人気推理小説が原作。昨年放送のピエール瀧主演のテレビドラマも評価が高かった。それだけに瀬々敬久監督、主演クラスがそろった俳優陣とも肩に力が入りまくっている。

 警察の隠蔽体質、キャリア組と所轄署の暗闘、県警記者クラブと警察広報の対立…その中心で県警広報官を演じる佐藤浩市の熱量がすごい。喜怒哀楽を内に抱えこみ、押し殺したように悔やみ、涙を流し、慟哭する。

 瑛太をはじめとするクセ者の俳優、女優約30人が県警記者クラブ員を演じる。記者出身の原作者は、「それぞれの顔が見えるように」と監督にお願いしたそうだ。正義感にあふれ傲岸(ごうがん)不遜な記者たちと、人間ごとぶつかる佐藤のガチンコ対決は、見ごたえ十分。それにしても新聞記者ってお行儀悪いよなあ(苦笑)。

 キャリア組の警務部長役、滝藤賢一の憎らしい演技も出色だ。叩き上げの刑事からワケありで広報官に転身した佐藤を「早くやれよ、ウスノロ」と静かに一喝する場面はゾクゾクする。

 一瞬しか登場しないスナック店員役の諏訪太朗と山崎ハコの存在感や、ふと見上げた映画館にかかる「ここに泉あり」(群馬交響楽団の草創期を描いた名作)の看板など細部まで気が配られている。二部形式の邦画が増えていることは良しとしないのだが、この内容ならアリか。

 後編は6月11日公開。 (中本裕己)

 

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