川上弘美さん、デビュー以来初の“SF小説”で原点回帰 天災の恐ろしさを実感 (1/3ページ)

★川上弘美さん『大きな鳥にさらわれないよう』(講談社、1500円+税)

2016.06.12

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川上弘美さん
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  • <p>川上弘美さん</p>
  • <p>川上弘美(著)『大きな鳥にさらわれないよう』(講談社、1500円+税)</p>

 94年のデビュー以来初の“SF小説”を上梓した。これまで幻想的、寓話的物語から大人の純愛譚など幅広い作品を透明感のある文体で描き魅了してきたが、今回の作品の執筆動機やSFと純文学について聞いた。 (文・竹縄昌 写真・寺河内美奈) 

 −−本書を書くきっかけは

 「翻訳家の岸本佐知子さんが2年前に編集した小説集に書いた作品が第1章の“形見”でした。そのときは全く独立した短編のつもりだったんですが、これはもうちょっと書いてみたいと思いました」

 −−その理由は

 「最近、多くの天災も起きています。人類は今繁栄していますが、それは実は生物種としては幸運なこと。“形見”を書いたとき、人類の未来について考える長篇小説につなげられる話だという気がして(他の章を)書き始めました」

 −−自然の大きな営みの前には人類は無力です

 「空から巨大隕石が降ってきたらひとたまりもない。最近の災害はそこまで実感させられます。私は大学で生物を学んだんですが、進化の本を読むと無数の生物が出現しては絶滅しています。人間だって同じこと。個人が必ずいつか死ぬのと同じく、人類もいつかは終わりをむかえる。でも、それまでどうやって自分たちの人生を生ききるのか。じたばたと考えてみました」

 

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