イッセー尾形、巨匠マーティン・スコセッシ監督をも魅了した存在感 「沈黙−サイレンス−」に絶賛の声

2017.01.20

異彩を放つイッセー尾形
異彩を放つイッセー尾形【拡大】

 アカデミー賞候補の呼び声も高い21日公開のマーティン・スコセッシ監督の「沈黙−サイレンス−」。江戸時代初期、隠れキリシタンの厳しい弾圧を通じて「神とは何か」を問う文豪・遠藤周作の傑作を余すところなく描き出すが、多くの日本人俳優の中でも異彩を放っているのが、宣教師らを取りしまる井上筑後守を演じたイッセー尾形(64)。世界的巨匠も納得の演技で、こちらもアカデミー賞候補の最右翼と目されている。

 イッセーは、すでにロサンゼルス映画批評家協会賞の助演男優賞部門で次点に選ばれている。自身が演じた役人役について「世間で悪役と言われている役」ではあるが、「根は優しい人です。だから優しい人として演じた」と話す。

 村人たちに踏み絵を強要するときの言動や、関東育ちだけに長崎の暑さに弱いキャラクターなどイッセーらしい一挙手一投足が国内外問わず笑いを誘う。

 フランスでは2月に公開されるが、試写を見た仏紙「20ミニッツ」のキャロリーヌ・ヴィエ記者は、イッセーの存在感について「信じられない驚きを感じた。内なる怖さを感じさせる演技」と舌を巻く。

 日本では一人芝居を長く続けてきたイッセーだが、2000年に台湾映画「ヤンヤン 夏の想い出」に出演後、05年には、ロシアの巨匠、アレクサンドル・ソクーロフの「太陽」で終戦時の昭和天皇を演じ、ベルリン国際映画祭コンペ部門で絶賛された。

 「タクシードライバー」(1976年)でカンヌ国際映画祭最高賞を、「ディパーテッド」(2006年)でアカデミー賞を受賞し、昨年には東京国際映画祭で「SAMURAI」賞に輝いたスコセッシ監督にも評価されるなど、米ソの巨匠が認める稀少な日本人俳優だ。

 天国の狐狸庵先生が見たら、思わずニンマリしそうなイッセー尾形の井上筑後守。アカデミー賞発表が楽しみだ。 (小張アキコ)

 
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