宇宙140億年の起源から今を見つめる 映画「ボヤージュ・オブ・タイム」

2017.03.21

大スクリーンで見るべき自然の営みが、視覚に訴えかける
大スクリーンで見るべき自然の営みが、視覚に訴えかける【拡大】

  • <p>映画「ボヤージュ・オブ・タイム」の舞台あいさつに参加した女優の中谷美紀</p>

 騒々しい世の中のニュースから思わず目をそらしたくなってこの映画を選んだ。140億年前の宇宙の起源に思いを馳せ、今われわれがここにいる意味を問うドキュメンタリー映画「ボヤージュ・オブ・タイム」(公開中)。眺めていると、ふと思考が停止して睡魔に襲われ、またしばらくすると圧倒的なビジュアルに覚醒する。寡作の名匠、テレンス・マリック監督が40年の歳月をかけたライフワークだ。

 火山から流れ出たドロドロのマグマが海と邂逅した瞬間の生き物のような動き。海の中をダンスのようにたゆたうクラゲの群れ。どこまで自然の映像で、どこがCGなのか分からない。ストーリーらしきものは、見る者それぞれが想像するしかなく、一幅の叙事詩が描かれた巨大な巻物のように展開する。

 生物は進化し、水のほとりに暮らす類人猿は、やがて木の枝から道具を得る。縄張り争いの様子は、「2001年宇宙の旅」の一場面をほうふつさせる。随所で女声(ケイト・ブランシェット/日本版=中谷美紀)が「母よ…」と語りかけ、マーラーの交響曲第2番「復活」など創造主を予感させる音楽が流れる。

 視覚効果監修のダン・グラスは、「バットマンビギンズ」「ヘイトフル・エイト」などを手がけ、マリック監督とは「ツリー・オブ・ライフ」に続き2度目のタッグ。ナショナル・ジオグラフィックチャンネルなど自然・動物番組が好きな向きには、なじみやすいかもしれないが、強い作家性に好き嫌いが分かれそうだ。 (中本裕己)

 
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