 大石静さん |
NHKの連続テレビ小説「ふたりっ子」などの脚本で知られる人気脚本家の大石静さんが七月一日から、産経新聞紙上で初の新聞連載小説に挑戦する。タイトルは『四つの嘘(うそ)』。三十日に最終回を迎える大沢在昌さんの『ニッポン泥棒』に続く連載小説で、四十代にさしかかった中年女性とその娘たちの二十年にわたる恋の物語を独自の軽妙なタッチで描く。
強烈な恋愛願望と、過去の怨念(おんねん)に心を焦がすのは、女性ホルモンが減少しつつある四十代。女としての最後の勝負に出る母親たちと、それを冷静に見つめる娘たちの物語は、ニューヨークで起きたフェリー衝突事故という劇的なシーンから始まる。現場では日本人男女の水死体が発見されて、秘められた愛のドラマの幕が上がる。そして女性たちそれぞれの人間模様が展開されていく。
大石さんは昭和二十六年東京生まれ。日本女子大学文学部国文学科を卒業後、役者を志した。俳優養成所をへて、劇団「二兎社(にとしや)」を結成。作・演出・役者として活躍した後、脚本家に。『長男の嫁』『オードリー』『アフリカの夜』など話題作を次々と発表。「ふたりっ子」では第十五回向田邦子賞と第五回橋田賞をダブル受賞した。小説に『愛才』ほか、エッセーに『わたしってブスだったの?』『静心』『ポンポンしてる?』などがある。
大石静さんの話 「新聞で連載の場をもらえることはとても晴れがましいことだと思います。テレビの仕事では実績はありますが、小説は今回が三作目でそれほど実績はありません。それなのに大きなチャンスを与えてくださり感謝しています。初めて脚本を書いたような緊張感があり、新しいことに挑戦することはいくつになっても必要なことだと実感しています。連載小説は特に私と同世代の人たちに読んでほしいです」
ZAKZAK 2004/06/15