日本映画界、若手の“暴れん坊”右代表といえば、この叶井俊太郎さん(36)だろう=写真。単館上映で火がつき、全国でヒットした仏映画「アメリ」を脚本段階で買いつけ、映画配給・宣伝業界を舞台にした昨年のドラマ「東京ラブ・シネマ」で主演の江口洋介が演じた男のモデルとも言われる人物だ。昨年暮れに独立し、今回、“世紀の珍作”を引っ提げてプロデューサーデビューを果たす。どんな「ヒットの仕掛け」を考えているのか−。
来月中旬、東京・シネセゾン渋谷などで公開される「いかレスラー」(川崎実監督)。イカになったプロレスラーがリングで大暴れするという“おバカ映画”にスポ根と恋愛、業界内の策略も描き、充実した作品に仕上がっている。
イカがプロレスラーになる、と聞けば、映画通なら昨年話題になった英映画「えびボクサー」を思いだすだろう。ドラマ「ラブ・シネマ」にも登場した作品だが、それを仕掛けたのが彼。
「もちろん、柳の下のドジョウねらいです。動物+スポーツものの企画が次々に浮かぶんですよ。監督からはネコが野球やるとかコアラが会社の課長になるとか…。イカがプロレスやるっていうだけで衝撃が走るじゃないですか。タコもシャコも出ます。まったく無視されるか大ウケするか…どちらかですよ!」
叶井さんの映画界との接点は東京・目黒区の小学生時代にさかのぼる。
「映画のチラシを3万枚集めてたんです。昔のチラシってまがまがしい言葉が並んでて、想像力を刺激されましたねぇ。誇大表現のオンパレードだった。僕はあのウソを信用してたんですよ。今はそれが仕事になっちゃった」
ZAKZAK 2004/06/19