教会音楽家の久米小百合(46、写真右)−と聞いてもピンとくる人は少ないかもしれない。彼女、昭和54年に大ヒットした「異邦人」を歌った久保田早紀=同左、その人なのである。
デビュー曲でいきなりスターになったことで目標を見失い、5年で引退。結婚して専業主婦だったのに、しっかり音楽の道に戻っていた。
「最初の曲で評価を受けプレッシャーになり、歌うのが辛くなった。ライブを1回もやらないうちにテレビに出てはいけないんじゃないのか、と。自分の音楽のルーツは何? と考えたときに出合ったのが、子供の時に行っていた教会でした」
56年に洗礼を受け60年に作曲・編曲家の久米大作さん(47)と結婚。「OL経験もなく、芸能界に入り、デパートで買い物したりごはんを作るのも楽しくて…」と、しばらくは専業主婦に没頭。
歌いたい、との気持ちが強くなったのはクリスチャンのアーティストが集まるチャリティーコンサートで元「ゴダイゴ」のスティーブ・フォックスの活躍を見てから。
「教会音楽って固い感じを受けるかもしれないけど、賛美歌の源流とかは紀元前の民謡にルーツがあったりするんです」
63年から6年間、神学校に通い芸術活動を通じて布教を行うことを決意。自ら「教会音楽」と呼ぶ賛美歌のような調べの曲を作り、現在の名前で「テヒリーム33」をリリース、チャペルコンサートを始めた。
結婚後、12年間子宝に恵まれずあきらめかけていたが、平成9年の長男の誕生で絵本に興味も。
最近も、「異邦人」がCMソングに使われるなど、あのメロディーと歌声は今も人の心を打つ。
「引退後しばらくは『もう久保田早紀とは別の人間になった』という気持ちが強かった。今は『いい曲なので聴いていただくのはうれしい』という気持ちです。やっぱり、子供ができたことが大きかったのかなぁ」
年輪も重ね、トレードマークだった髪もショートになったが、エキゾチックな瞳だけは今も変わっていない。
ZAKZAK 2005/02/19