ブルース、ソウル、フォーク、ロックンロール…おおよそ想像できるルーツ・ミュージックのすべてをカバーする39歳のミュージシャン、A−Show=写真=がデビューした。大阪市役所に勤めていたが、その職を捨て、初めて制作したアルバム『Trust』を5月に発表した。
迫力と粘っこさが入り交じる特有の「味」を持つが、安定した生活から一転、音楽の世界で生きる道を選んだ彼の生き方とは…。
A−Show(エー・ショウ)」とは、本名・英章を音読みし、「ええショウしまっせ」の意味も込められているらしい。
しかし、A−Showは14歳のときからキャバレーのバンドで働いた苦労人。それは家計を助けるため、中学教師が紹介してくれた職だったという。新聞配達をしながら、夜は歓楽街の闇の中で働くという生活。そこでミュージシャンとしての彼の腕は鍛えられた。
音楽の道よりも「地道に働くのが当たり前」と考えていたが、「バンドでギターを弾いていたころ−ホントは当時は弾くまねだったんですが−、ミュージシャンとして立つ夢をあきらめる人を大勢見ました。福祉関係の職場で障害者の支援の仕事も一区切りついたこともあり、自分の夢をかなわせたい、と思ったんです」と昨年秋、二束のわらじを履かず、ミュージシャン一本に絞ることを決断して市役所を退職。最新アルバムはサム・クックや友部正人のカバーもあるが、ほとんどをオリジナルで構成した。
「まだまだ、とは思いますが、ぜひ応援してください。これが売れないと次がないんで…」と丁寧に語る彼の言葉に人柄がにじんだ。
5日、東京・日比谷野外音楽堂で開催されるジャパン・ブルース・カーニバル、27日、東京・下北沢440に出演する。
ZAKZAK 2005/06/02