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「自分なりの生き方…コツコツと」ひとりごと岸部一徳(3)
ガツガツしなくて済むのは「タイガース」のおかげ

岸部一徳
 この夏、「いつか読書する日」(7月2日より東京・渋谷のユーロスペースなどで公開)のほか、「亡国のイージス」(7月30日公開)にも出ています。

 この時期に公開されるというのは、今の日本が置かれている状況を考え直す、いい機会だと思いますね。僕も、出演して平和とは何なんだ、自衛隊とは、とか色々考えさせられました。

 長く俳優をやってきて、幸か不幸かそれが成立していますが、最近、感謝しなければいけない、と思うようになってきましたね。あの時、あの人と出逢ったから今の自分があるんだ、というように。

 若い頃は、年を取るとどんどんダメになると思っていましたけど、自分がいざ50代に入ると、60代にならなければ出来ないものもある、70代になって初めてできることもある、と思うようになるんです。

 そうなると、俳優人生の通り方と、実人生の通り方が問われてきますね。若い頃はごまかせても、年をとると見事に顔に出て映ってしまう、それが映像の怖いところだと思っています。品行方正という意味じゃなく、自分なりの生き方をしようと思いながらやっています。地味でもコツコツと、好きな作品をやっていくことが大切だな、と。

 若い頃に人気者の頂点にしか吹かない風を少し知ってしまったからかな。知らなかったら、今でも上を目指す部分が残っていたかもしれない。人気者になろう、忙しくあろう、とガツガツせずに済んでいるのは、やはり「タイガース」というグループに居て、そういうものを味わってしまったことが大きかったと思いますね。

 今、電車によく乗るのは、若い頃に車の免許を取る時間がなかっただけ。夕刊フジも時々売店で買いますが、“やさしさ”があるのが好きですね。

ZAKZAK 2005/06/25

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