「フーテン」など私小説的な作品で一時代を築いた漫画家、永島慎二(ながしま・しんじ、本名真一=しんいち)氏が6月10日午後10時15分、慢性心不全のため東京都杉並区の病院で死去していたことが5日、分かった。67歳。東京都出身。葬儀は親族で済ませた。喪主は妻小百合(さゆり)さん。
中学を中退してプロの漫画家を目指し、1952年「さんしょのピリちゃん」でデビュー。61年に発表した漫画界の舞台裏を描いた作品「漫画家残酷物語」で評価を確立した。その後、新宿で放浪生活を送るが、自伝的作品「フーテン」で復活、独特の作風で漫画青年の教祖的存在となった。他の代表作に「若者たち」「花いちもんめ」「柔道一直線」など。
33歳で糖尿病にかかり、4年前から人工透析をしていた。ギタリストの永島志基は長男。
■漫画家しりあがり寿氏の話 昭和の漫画黄金時代の一翼を担った人が亡くなり、残念。商業漫画と一線を画するものを作ろうと真摯(しんし)に作品に向き合っていた人で、その姿勢に影響を受けた後輩は数多い。僕自身もそう。繊細でシャープな線など、テクニックも画期的だった。「フーテン」などに描かれた愛すべきキャラクターは、今見ると現代的な人物像である気がする。
ZAKZAK 2005/07/06