映画「月はどっちに出ている」(93年、崔洋一監督)の好演で、ブルーリボン賞など各映画賞を総ナメにしながら、所属事務所とのトラブルを起こしてフィリピンに帰国。日本での女優活動に終止符を打ったかに見えたルビー・モレノ(39)=写真=が、いつの間にか再来日し、芸能活動を再開していた−。9月公開予定の映画「逆鱗組七人衆」に出演。本格的に女優業復帰をめざす。
「フィリピンに帰っていたのは2年間。日本が恋しくて恋しくて、まるでホームシックみたいになっちゃった。我慢できずに当時裁判で争っていた事務所の社長(稲川素子氏)に電話をしたら、何事もなかったかのようにやさしくしてくれて…。それがなかったら日本には戻れなかった。社長には感謝しています」
ルビー側が訴えを取り下げて和解。稲川氏のもとに戻るという異例の復帰を遂げ、何本かの映画出演をこなしている。
今回の作品にはルビーの強い思い入れがある。20歳になる息子、近藤ケイとの初共演も実現。
「彼はまだ役者としてやっていく決心をしたわけではないけど、興味はあるみたい。私はこの世界の大変さを知っているから勧めはしないけれど、本気でやっていくなら応援はします」と胸中は複雑なようだ。
フィリピンでは、10本の現地映画に出演。しかし、撮影現場での日本との姿勢の違いに戸惑いを感じたのも、日本復帰を考える大きなきっかけになったという。
「フィリピンのやり方は、よくいえばノンビリ、悪く言えばルーズ。決められた時間の中で、きちんきちんと進める日本の仕事に慣れていた私には違和感があったんです」
そういう彼女自身、ドタキャン騒動で、ルーズさが指摘されたが、外から日本を見たことで反省もしたようだ。
「今回の作品では、ヤクザの世界に生きる女を演じています。本当のヤクザのことは知らないけれど、映画の中のヤクザはホントは心の優しい人たち。ちょっと憧れちゃうところもあるかも、ふふふ」
メガホンをとった市川徹監督は「日本人以上に日本人の心を持った外国人」と高く評価する。すでに続編の話も持ち上がっており、ルビーにとって本格的な復帰作品となりそうだ。
■るびー・もれの 1965年9月22日フィリピン生まれ。18歳でダンサーとして初来日。21歳でスカウトされデビュー。代表作「月は−」の他、テレビドラマやヌード写真集でも話題となった。「逆鱗組七人衆」は嵐山光三郎氏原作で、主演・武蔵拳、他に元WINKの鈴木早智子、間寛平の息子の間慎太郎や、片岡鶴太郎の息子の荻野貴匡など二世タレントの出演も話題。9月10日から23日まで渋谷・UPLINK Xで公開。
ZAKZAK 2005/08/11