『ソニー・ミュージックエンタテインメント』(SME)は5日までに、アップルが運営するネット上の音楽配信の最大手「iチューンズ・ミュージックストア」に対し、年内にも自社所属アーティストの楽曲提供(卸)を始める方針を決めたという。
「iチューンズは8月4日に日本でサービスを開始。当初から国内レコード会社15社と契約して100万曲を用意したこともありますが、再生プレーヤーであるiPodの人気とあいまって、一気にダウンロード利用で首位に立っています」(業界関係者)
読売新聞によると、ネット配信で利用者が最も多いiチューンズに参加しないと、所属アーティストの不満が高まる恐れがあるというのが「敵に塩」の理由だという。
ソニー自身がiPodのライバルとなる携帯型プレーヤー機器を売り、楽曲のネット配信事業でも国内レコード会社が共同出資する「レーベルゲート」の運営の核であるだけに、苦渋の決断とも思えるが…。
「iチューンズの曲ぞろえは洋楽が主力で、邦楽が物足りない。それを、人気邦楽アーティストを多数抱えるSMEが補完するわけですから皮肉な話。iチューンズからの手数料収入は入るものの、ソニーとしての音楽戦略のつまずきと言ってもいいでしょう」(同)。ソニーのオーディオ関連事業のハードルが一段と高くなったのは間違いない。
ZAKZAK 2005/09/05