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カミングアウトではない…ひとりごと西田健(1)
社会部長役でエイッ!

西田健
 いま、これでテレビに出ているんですけど、この頭を見てビックリされる読者も多いかもしれません。これが地の頭です。

 はじめてカツラをとったのは、2004年10月に放送された「新・京都迷宮案内」(テレビ朝日)というドラマシリーズでした。僕は新聞社の社会部長という役柄でした。共演者には、橋爪功さんや野際陽子さんといった先輩方もいましたが、ドラマの中では僕が上司役。

 「弱ったな、諸先輩を前にどんな芝居をしようかな」なんて考えながら、撮影所のイスに座ってボーっと空を眺めていたんです。天気のいい日でした。その時、ふと、「そうだカツラを取ってしまおう! ハゲでやろう!」とひらめいたんです。部長役にはまさにうってつけじゃないですか。

 それを周りの人たちに話すと「それはいい、やれやれー」ってことになって、地の頭でカメラの前に立ったわけです。

 ドラマを見た人からは、「あれはいわゆるハゲヅラをかぶっているのか」なんて問い合わせが殺到したようです。

 といったわけで、特別カミングアウトというつもりはなかったんです。確かに、それまでは、毛のある顔のイメージで売ってましたから、なるべく地の頭は撮影所でも、共演する女優さんなんかにも見せないようにはしてましたけど、「俺はカツラだから」っていうのはみんなに言ってたんですよ。ですから、なんかきっかけがあったら、取ろうという考えはあったんです。

 ところが僕のところにくる役には、なぜか台本に「二枚目風」とか「いかにもモテそうな男が立っている」とか、そんなことが書いてある。すると、やっぱり髪はあった方がいいのかな〜なんて思ってカツラをつけていたんです。

 それでも、新しい役のときには、監督にどんな頭がいいか一応聞いたりもしました。そこで、 「いつものカンジでいいんじゃない」なんて言われるもんだから、かえってとるきっかけをなくしていたんです。

 僕がハゲで出演するきっかけともなった「新・京都−」は、木曜午後8時の放送です。社会部の遊軍記者役の橋爪さんが、人間の心の奥に潜む小さな隠し事や秘密を解き明かしていく物語。

 ベテランが顔をそろえてますから、見ごたえあると思いますよ。

つづく

■にしだ・けん 1945年6月24日、岡山県生まれ。早稲田大学文学部中退。劇団「雲」を経て、演劇集団「円」に。研究生時代から、テレビドラマに出演し、「帰ってきたウルトラマン」「キイハンター」「Gメン’75」「特捜最前線」「太陽にほえろ」はじめ、数多くのドラマ、映画に出演。エリート役、犯人役、プレーボーイ役など、さまざまなタイプの役柄をこなし、ドラマでは欠かせない名脇役の地位を確立している。 

ZAKZAK 2006/02/25

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