劇団に入ったのは大学生の時でしたから、かれこれ40年近く芝居をやっていることになります。何しろ、昨年還暦を迎えましたからね。
テレビとの出合いはもっと早く、実は劇団に入る前に、アルバイトで日本テレビの「11PM」「ゲバゲバ90分」のプロデューサー・井原高忠さんの個人秘書みたいなことをやっていたことがあったんです。それを辞めて劇団に入ったんですが、その後、井原さんから「ゲバゲバ−」に出ないかと誘われたんです。それは随分悩みましたよ。何しろ、劇団の研究生の身ですからね。そんなことやっている暇があったら、シェークスピアの勉強をしろ、と先輩からドヤされるところでした。ところが、ハムレットが「ゲバゲバ」になっちゃった(笑)。
そんな縁で始まって、「ウルトラマン」や「Gメン’75」「キイハンター」「アイフル大作戦」とテレビがほとんどになっちゃった。
あの頃は、ヒーローやいい人の役が多かった。ところが、32歳の頃、鏡を見ていて、僕はヒーローの顔じゃないなと思っちゃったんです。それをきっかけに、ヒーローとか、いい人とか、善人とかは一切やめた。それで、「太陽にほえろ!」とか「特捜最前線」など、武者修行のつもりでいろんな撮影所を回って、悪いやつとか、イヤーなやつとか、いろんな役をやりました。クセのある人間のほうが僕に向いている、そんな気がしたんです。
=つづく
ZAKZAK 2006/02/25