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ロックの雄…ミュージカル「トミー」日本初上陸
「演奏技術高くエンターテインメントとして…」

ミュージカル「トミー」がいよいよ日本に上陸。ピートとロジャーのコンビの「単独公演」を期待するのは気が早すぎる!?
ミュージカル「トミー」がいよいよ日本に上陸。ピートとロジャーのコンビの「単独公演」を期待するのは気が早すぎる!?
 英ロックの伝説的バンド、ザ・フーのロックオペラを基にしたミュージカル「トミー」の日本初演が2日から、東京厚生年金会館(新宿区)で始まる(19日まで。月・火休演)。ビートルズ、ローリングストーンズと並ぶ英3大バンドと言われながら、日本での認知度の低さが否めなかったフー。ブロードウエーの力で、「フー・イズ・フー?」とはいわせない!?

 舞台は、父親が起こした殺人の現場を見てトラウマを負った主人公トミーの波乱の半生を描く。生バンドが演奏するフーの楽曲が全編で使用されるが、ギターのピート・タウンゼント(60)が構想した同名アルバム(1969年)が原作だ。ケン・ラッセル監督が75年に映画化し、メンバーやティナ・ターナー(66)らが出演した。93年にミュージカル化され、トニー賞5部門を受賞した。

 フーは65年のデビューから82年の解散まで来日経験がなく、メンバー4人のうち2人が他界。が、一昨年7月24日、ピートとボーカルのロジャー・ダルトリー(62)が横浜国際総合競技場で開催のロックイベント「THE ROCK ODYSSEY 2004」で「トミー」のナンバーを含む計14曲を披露。日本のロックファンを喜ばせた。

 英ロックの雄が長く来日しなかったのはなぜか。

 洋楽雑誌「ミュージックライフ」元編集長で音楽評論家の東郷かおる子氏は「彼らの音楽はR&Bを基本にしたストレートなロック。日本人にはわかりにくく、興行サイドも敬遠していたのでは。歌謡曲っぽいディープパープルなどが受け入れられたのと対照的ですね」と分析し、「その分、コアな支持者が少なくない」とも。

 フーといえば、楽器を壊すなど過激なパフォーマンスで有名だが、日本のファンも負けていない。横浜でのライブではこんな事件も起きた。

 ピートとロジャーより先に出演したB,zの稲葉浩志(41)のステージに、フー・ファンの男が「自分の考えているロックと違う」と激怒。演奏を中止させようと会場の火災警報器のボタンを押し、神奈川県警港北署に威力業務妨害容疑で逮捕されたのだ。

 「トミー」の原作に思い入れがあるファンたちがミュージカル版にどう反応するかも気になるが、初演時に鑑賞したという前出の東郷氏は「演奏技術も高く、エンターテインメントとして楽しめた」と振り返る。

 10年前にロンドン公演を見たという「ザ・フー・ファンクラブ」元会長の前沢陽一さん(49)も「映画版のサントラはシンセサイザーを使って凝り過ぎていたが、舞台の方は原作のようにロックしていて感動した。今回も楽しみ」と期待する。

 「荒々しいライブの一方で、『トミー』のような緻密な大作もある二面性がフーの魅力」と前沢さん。廃盤になっていたピートのソロアルバム11タイトルもインペリアルレコードから“紙ジャケ”で復刻しており、再評価の気運は高まりそう。

 公演の問い合わせはTEL03・3498・6666のキョードー東京。

ZAKZAK 2006/03/01

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