アダルトビデオ(AV)に「黒木香」の芸名で出演していた東京都の40代の女性が引退後「週刊現代」の記事で“裏ビデオ”の内容を描写され、プライバシーを侵害されたとして、出版元の講談社(東京)に約1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は30日、人格権侵害を認定し、講談社に約110万円の支払いを命じた。
加藤謙一裁判長は判決理由で「裏ビデオの内容は私生活上の事実や情報ではない」としてプライバシー侵害を認めなかった。しかし記事について「AV女優の自己表現を本人の同意なく編集、改編して公開するのは人格権の侵害。女性は一般市民として生活し、社会的関心の対象とは認められない。公益性、公共性はなく違法」と判断した。
判決によると、女性がAV女優を引退後に発行された週刊現代1999年6月12日号は、女性が出演した86年発売のAVを違法に編集した裏ビデオの紹介記事を掲載した。
女性は同様の記事を載せた「週刊アサヒ芸能」の出版元も提訴し、東京地裁は23日、プライバシー侵害を認め、約220万円の賠償を命じている。
講談社は「プライバシー権侵害を否定しながら賠償を命じており、極めて不可解な判決だ」とのコメントを出した。
ZAKZAK 2006/05/31