米国のゴア前副大統領が出演し地球温暖化の危機を訴えるドキュメンタリー映画「不都合な真実」を米西部の公立学校が理科の教材として上映しようとしたところ、生徒の親の抗議で教育委員会が中止させたことが話題となっている。25日付のワシントン・ポスト紙などが伝えた。
報道によると、ワシントン州シアトル近郊で今月初め、日本の中学1年に相当する娘の授業でこの映画が上映されると聞いた親が「(温暖化対策に消極的な)米国を非難するような偏見に満ちた映画を子どもに見せるな」と抗議する電子メールを地域の教育委員会に送付。これを受けた同教委が「地球温暖化のように科学的にも議論が分かれる問題を教材で扱う場合は事前の承認と、異なる見解の紹介が必要」として、上映を中止させた。
同教委の見解に対し「地球温暖化を教えるのに、否定する見解を出してバランスを取る必要があるのか」などの疑問の声も寄せられたという。
同映画をめぐっては、制作者側がDVD5万枚を学校に寄付すると申し出たが、米科学教師協会が「政治的に一方の側に肩入れしたくない」と断ったとの報道がある。
一方、最近公開された日本では「文部科学省特選」に選ばれた。同省担当者は「学校などで広く使われるのにふさわしい」としており、米国での対応と対照的だ。(共同)
ZAKZAK 2007/01/26