 あらためて楽天への不信感をあらわにしたTBSの井上弘社長(円内) |
楽天に株の買い増しの意向を突き付けられたTBSが異例の形で反撃に出た。井上弘社長が25日の定例記者会見で、楽天との交渉の詳細な内幕や三木谷浩史社長の人間性まで暴露したのだ。
井上氏は会見で、2004年暮れにTBSからアプローチして三木谷氏に初めて会ったと明かした。当初は友好ムードだったが、業務提携の前にTBS株を持ちたいという三木谷氏に「堀江さん(貴文・ライブドア前社長)と同じように、仕事よりも株に興味を持っている」(井上氏)との印象を持ったという。
さらに、ライブドアのニッポン放送株大量取得の際に楽天から連絡がなくなり、調べてみるとフジテレビに接触していたという“浮気”の事実も公にした。
その後、TBSの社外役員を通じて三木谷氏から再三アプローチがあったが、株を持って欲しくないと三木谷氏に通告したところ、「ビジネストークの時としてはちょっと異常なほど表情に表れて、ご機嫌悪い状態でお帰りになられた」(井上氏)。そして、事前連絡のないまま楽天がTBS株を大量に買い進めていたとした。
いったん和解したものの、業務提携交渉が進まず和解の覚書が破棄された後、井上社長が株を手放すようあらためて求めると、三木谷氏は「よそに取られてはいけないから」と拒否。「(TBSを楽天の)連結に入れたい」ともらした−など、TBS経営陣が三木谷氏に不信感を持つに至った経緯を明かしたのだ。
これは資本やビジネスの論理というよりは、株主や世論の情に訴える作戦と言えそうだが、もちろん楽天側も黙っていない。楽天は、三木谷氏ら2人を社外取締役に迎える株主提案に賛同を呼びかける専用のウェブサイトを立ち上げ、今後はここを通じて情報発信を行っていく構え。
6月末のTBSの株主総会まで、放送局とインターネット企業によるメディアを駆使した情報戦が激しくなりそうだ。
ZAKZAK 2007/04/26