週刊少年ジャンプで連載30周年を迎え、6月に155巻目のコミックスが出版された人気マンガ・通称『こち亀』を、人気のミステリー作家たち7人がパロディー小説化したアンソロジー=写真。
作家は大沢在昌、石田衣良、今野敏、柴田よしき、京極夏彦、逢坂剛、東野圭吾の7人で、たとえば、大沢氏の『新宿鮫』や石田氏の『池袋ウエストゲートパーク』の主人公たちが『こち亀』の両さんこと両津勘吉と夢の共演をしている。
唯一「現在の両さん」が登場せず、上司・大原部長が警察官を志したきっかけを描いた京極夏彦の『ぬらりひょんの褌』は、京極ファンも『こち亀』ファンも満足するだろう抱腹絶倒の逸品。
どの作品も「両さんなら、ありえそう」と思わせるところに原作の深さ広さ、作家たちの『こち亀』への愛を感じる傑作短編集だ。
(原作・秋元治、監修・日本推理作家協会・集英社・1050円)
ZAKZAK 2007/06/29