政局の一大事に、辛口の人気キャスター、司会者2人が不在だ。ひとりは、肺がん治療のため「NEWS23」(TBS系)を降板中の筑紫哲也(72、写真)。筑紫は選挙特番で“声のみ”の出演を果たした。そして、「朝ズバッ!」(同)のみのもんた(62)は、今週から夏休みに突入。こんなときに、ズバッとやんなくていいの?
筑紫が音声出演した 参院選投開票日の29日放送のTBS系「乱! 参議院選挙2007」の平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下同)は第1部(午後7時58分)が9.4%、第2部(午後9時30分)が8.9%だった。
 ラジオ番組で安倍首相と対談したこともあったみの=6月22日、東京・浜松町の文化放送(代表撮影) |
筑紫と久米宏(63)が一昨年の“郵政選挙”の際にコンビを組んだ同局系の選挙特番の第1部の視聴率は15.6%で、民放トップ。
それに比べると、視聴率は落ち込んだ格好だが、筑紫の健在ぶりは十分アピールされた。桶田敦プロデューサーも「音声だけでも参加することができて、番組自体もひきしまった感じがした」と振り返った。
筑紫が今年5月に肺がんを告白する以前から、「NEWS23」を後進に譲るよう提言していた作家、麻生千晶氏までもが高く評価する。
「自民党の惨敗を伝えた出口調査の結果があまりに強烈だったため、各局のキャスターの存在がかすんでしまった中、筑紫さんのしっかりとした声がかえって印象に残った。安倍首相に対し、他局のキャスター、司会者より先がけて責任を鋭く追及したのも筑紫さん。これには、さすがだと思いました」
筑紫は選挙特番の2日前にも、「NEWS23」の名物コラム「多事争論」を復活させて音声出演。視聴者に投票を呼びかけた。ただ、本格復帰のめどについて、TBSのPRセンターは「まだわからない」としており、病状が気がかりだ。
一方、みのもんたは夏休みのため、30日から8月16日まで「朝ズバッ!」に出演しない。
安倍政権の存亡が注目される中、「休んでいる場合か」との非難の声が局内外で上がっているが、前出のPRセンターは「休暇は投開票日が1週間延期される前から決めていたこと。ご家族の都合もあり、予定通り休むことにしたそうです」と説明する。
みのと言えば、出演するテレビやラジオで、一時は安倍首相を高く評価し、対談などもしていた。安倍首相にとってもマスコミの“援軍”をひとり欠いた格好か。
これに対し、麻生氏は「みのさんクラスの大物なら休暇の変更はいくらでもできる。あの人は徹底した商売人。早い段階で安倍政権は利用価値はないと、見切りをつけたのではないか」と語る。
好き嫌いはともかく、筑紫、みのがいない夏は、TBSにとっても視聴者にとっても、ちょっと寂しい。
★映画祭出席にも意欲的だが…
筑紫哲也氏は、東京国際映画祭の提携企画として毎年開催される試写会イベント「GTFトーキョーシネマショー2007」(8月7日〜12日、東京・内幸町のイイノホール)で初日の「筑紫賞 ゴールデンタイトル・アワード」の授賞式への出席が控えている。
同賞は、1年間に公開された映画を対象に、すぐれた“日本語タイトル”の映画を表彰するもので、筑紫氏の発案で制定され今年で3回目を迎える。式典後は、山田洋次監督(75)との対談「シネマトークショー」も予定されている。
主催者は、「筑紫さんご本人から出席したいという強い意向をうかがっていますが、体調などを考えると、何ともいえません」と話しており、降板も含めて検討中だ。
ZAKZAK 2007/07/31