 映画「ピストルオペラ」の製作発表で、鈴木監督、江角マキコとともに勇姿を披露した山口さん=左から(2001年2月16日、東京・調布の日活撮影所) |
14日、急性肺炎で亡くなった世界的トップモデルの山口小夜子さん(享年57)。70年代にはパリコレやニューヨーク・コレクションで、おかっぱ頭に切れ長の目の東洋美をアピール。当時“遊び仲間”だった歌手、美川憲一(61)が思い出を明かした。また、若い世代に山口さんのカッコイイ女優姿を印象づけた鬼才・鈴木清順監督(84)が、悲しみにくれた。
山口さんは、2001年10月に公開された映画「ピストルオペラ」で、女優の江角マキコ(40)とダブル主演を果たしていた。
山口さんは、江角さん演じる殺し屋に指令を出すエージェントを演じ、持ち前のミステリアスな雰囲気をただよわせながら、派手なアクションもあるサスペンスに挑戦。
メガホンをとった鈴木清順監督は、20日午後、訃報に接すると、「たいへんショックなので、コメントは少し後にしてほしい」としばらく時間をおいたあと、取材に応じ、こう振り絞った。
「身のこなしが軽やかで、気さくで気取らない人でした。えらいきれいな人だったなぁ…」
山口さんの演技について、映画評論家の小張アキコ氏はこう話す。
「堂々とした貫禄の中に美しさがあった。山口さんの猫目に黒髪のアジアンビューティーの原型とも言われる存在感が周囲の美しさも引き出した。鈴木監督特有の大正レトロの美しさにも見事にマッチした表現でした」
当時の映画スタッフのひとりは、「さすがパリコレなど本場で、ウオーキングモデルを経験しただけのことはある。見た目だけキレイな最近のグラビアモデル出身と違って、身のこなし、動きがカメラの中でも生き生きとしていた」と振り返った。
その鈴木監督が俳優・鈴木清順として山口さんと共演した映画が、最近まで公開されていた。美術監督の巨匠・木村威夫(89)が、ルルドの奇蹟の泉や長崎の原爆をモチーフに極彩色の幻想世界を描いた映画「馬頭琴夜想曲」。
山口さんは、7月21日には都内の劇場で舞台あいさつも務めていたため、突然の死にスタッフのだれもが驚いていたという。
ZAKZAK 2007/08/21