 Vシネマの将来のホープだったが、世間知らずゆえに転落した岡崎容疑者(高須基仁氏提供)(クリックで拡大) |
映画製作会社のプロデューサー(52)を登山用ナイフで刺したとして、殺人未遂容疑で俳優、岡崎礼容疑者(28、本名・倉岡宏行)が警視庁に逮捕された。任侠(にんきょう)映画さながらの凶悪事件の背景には、同じ世界で名をはせた父の影に焦った二世俳優の苦悩があった。2人をよく知る出版プロデューサー、高須基仁氏と被害者が、裏事情を語った。
「身内のことなので、できれば表沙汰にはしたくなかったんですが…」
被害を受けたプロデューサーは、こう重い口を開いた。
岡崎容疑者は12日午後、東京都港区西麻布の雑居ビル内の映画製作会社で同社役員でもあるプロデューサーに小道具のナイフで2回切りつけた。「(プロデューサーは)空手道場の師範を務め、普段から鍛えていたから傷は浅く済んだ」(高須氏)。目撃者によると、すさまじい取っ組み合いになったようだ。
「無断で海外に行ったのをとがめられ、解雇された。再雇用を求めたが拒否され、話を無視して携帯電話で話し始めたためカッとなった」というのが動機とされるが、事はそう単純ではない。
プロデューサーは「私は彼の面倒をデビューから7年来、ずっと見てきた。何度かこういうことはあったのに、今回は無言でいきなり刺してきた。一体何を考えていたのか」と困惑する。
両者をよく知る高須氏も「(プロデューサーは)芸能界での親代わりの存在。いわば親子喧嘩のようなもの」と話す。
本番さながらの大立ち回りを演じた岡崎容疑者は2000年に役者デビュー。任侠物のVシネマを中心に活躍し、「ポスト哀川翔といわれ、Vシネマ界の次世代のスター候補だった」(高須氏)とされる。
父親は業界の大物俳優として知られる。「水戸黄門などにも出演する俳優・岡崎二朗氏。二朗氏はVシネマ界の大御所的な存在で、業界内での影響力も大きい。(岡崎容疑者の)面倒を引き受けたのも古い付き合いの二朗氏に頼まれたから」(プロデューサー)。Vシネマ界のサラブレッドは周囲の重圧からか、エキセントリックな行動に出る悪癖があった。
ZAKZAK 2007/09/20