「もっと値下げできるはずだ!!」。外部有識者で構成するNHKの最高意思決定機関、経営委員会が、橋本元一会長ら執行部の受信料値下げ案に「ノー」を突き付け、結論が1年先送りになるという異例の事態となった。
NHK執行部が経営委に提示した2008年度以降の5カ年計画では、月額1345円(カラー、口座振替)の受信料を一律50円引き下げ、口座振替の場合はさらに50円追加引き下げを盛り込んでおり、引き下げ率は約7%にとどまる。
これに対し、経営委の古森重隆委員長(富士フイルムホールディングス社長)らは10%の引き下げを主張してきたが、溝は埋まらないまま。25日の会合で経営委は次期計画の了承を拒否した。
会合後の記者会見で経営委の古森委員長は、子会社の統廃合などで執行部の計画案を上回るコスト削減が可能だと強調。「コスト削減でもっと踏み込めば、大幅値下げもできるのではないか」と述べた。
さらに同委員長は、執行部案を「未契約者が20%を超えるにもかかわらず、受信料の公平負担を実現する施策を示していない」と批判。受信料の支払い義務化の導入も視野に、契約率の改善策を検討するよう求めた。
今後は執行部と経営委の双方が参加する「経営改革チーム」を新設し、来年9月までに計画案を練り直すが、経営委の措置に執行部は反発の姿勢を強める一方、橋本会長の責任を問う声が強まる可能性もある。
ただ、NHK改革は、安倍晋三前首相と腹心の菅義偉前総務相の肝いりで推進した経緯がある。2人が表舞台を去ったことで、経営委がはしごを外される恐れもあるだけに、先行きは不透明だ。
ZAKZAK 2007/09/26