 川内氏(顔写真)が新たに手を加えて復刻した『月光仮面』(クリックで拡大) |
作家、川内康範氏(87)のヒーロー小説『月光仮面』がブックマン社から復刻発売され、昭和時代に少年だったお父さんたちの胸を熱くさせている。売れ行きもよく、11月中旬には第2巻を刊行。「月光仮面の生誕50周年となる来年3月までには最終巻の4巻まで揃える予定です」(ブックマン社の広報担当)と何度目かのブームを迎えようとしている。
復刻版では、日本の科学者・柳木博士が原爆にも水爆にも勝る新兵器を発明。その新兵器を狙って世界征服をたくらむ怪人・どくろ仮面の魔の手が伸びる。悪の陰謀を阻止すべく、名探偵・祝十郎が立ち向かう、というストーリーだ。
今回の復刻にあたって、川内氏はモチーフをあえて変更したという。
50年前の同作では「戦争放棄の理想をつらぬきたい」として、≪憎むな、殺すな、赦(ゆる)せ≫としたが、復刻版では≪憎むな 殺すな 訊問(ただ)せよ!!≫と変わっている。
≪訊問す≫とは「ただ赦すだけではない」意味が加えられているのだという。
川内氏が語る。「原作が読まれたのは、第2次世界大戦の惨禍から立ち上がり、人々ががむしゃらに働いていたころ。裕福な時代とはいえないが、親子の信頼と愛情あふれる関係があった」
しかし、この半世紀で家族関係は恐ろしく変貌した。子が親をオノで殺害したり、いじめを苦に自ら命を絶つという事件が頻発している。
「相手の間違いを寛大に赦しても、相手がそれを理解できなければ、逆に恩をアダで返される場合がある。正しくないことは、相手を問いただしてでも理解させ、取り除かなくてはならない。その上で赦せばいい。これは個人だけでなく、国家についても言えることです」
小説にこめた思いを川内氏は、こう明かした。
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