 映画「キヲクドロボウ」 |
製作費300万円という超低予算ながら凝ったストーリーのオリジナルSFアクション映画が注目されている。上映時間93分でCGカットは400以上、格闘場面や銃撃戦も本格的。商業映画界への挑戦状だ。
この超低予算映画のタイトルは、「キヲクドロボウ」。人間の記憶データを保存する技術をめぐり、自殺した開発者のデータを盗もうとする2人組と技術を開発した企業側の攻防を描く。
「300万円というと、ピンク映画なら手慣れたスタッフや撮影機材を流用してギリギリ製作できる額。自主製作でオリジナルシナリオのSFアクションというのは聞いたことがない。まして劇場公開作とは」と撮影所関係者も驚く。
横浜の自主映画サークルが手がけ、山岸謙太郎と石田肇がW監督。2年かけてシナリオを練り上げ、約3カ月で撮影した。冒頭から近接格闘シーンが展開、飛行する車での“カーチェイス”もある。山岸監督は「シナリオ作りでは、自分たちが撮りたいシーンを念頭に考えた」という。
夜のシーンが多いのは、「日中はスタッフが学校やアルバイト、会社に行っているから」と涙ぐましい努力も。主要キャストはノーギャラでプロの俳優を起用したが、「現場で素人スタッフを導いてくれた。それがいい結果になった」。CGは石田監督が自分のパソコンで編集した。
好評ぶりを買われて24日から東京・下北沢の短編映画館「トリウッド」で公開中。前売りから好調で、上映期間の延長や関西など他地区の上映も検討するという。
同じ時期、70億円の巨費を投じ、第一次世界大戦での空中戦に挑んだ米国の若者たちを描いた米映画「フライボーイズ」も公開中。
仏の名機ニューポール17や撃墜王リヒトホーフェンの愛機、独フォッカーDr1がスクリーン上で暴れ回り、戦闘機好きにはたまらない。「戦闘機を復元し、CG、コスチュームにも凝った」(宣伝スタッフ)ことでコスト高に。
300万円と70億円の映画を見比べてみるのも一興か。
ZAKZAK 2007/11/30