「白痴」など黒沢明監督(1998年死去)の初期の映画2作品のDVDを格安で無断販売し、著作権を侵害したとして、松竹が販売業者コスモ・コーディネート(東京)に販売差し止めなどを求めた訴訟の判決で東京地裁は28日、差し止めと在庫の廃棄などを命じた。
コスモ社側は「著作権は既に消滅した」と主張したが、清水節裁判長は「黒沢監督は著作者の1人。旧著作権法では、著作者の死後38年間は著作権が保護され、両作品の著作権は2036年まで存続する」として退けた。
コスモ社に対しては、黒沢監督のほかの10作品やチャプリンの9作品についても、東宝などが東京地裁に提訴。いずれも著作権侵害で販売を差し止める判決が出て、東京高裁で係争中。
今回、問題になった2作品は「醜聞」(1950年公開)と「白痴」(51年公開)。松竹のDVD販売価格約4000円に対し、コスモ社は昨年2月ごろから約1800円で販売していた。
コスモ社側は「松竹の作品として公開されており、『団体名義の著作物では、保護期間は公表後33年間』という旧著作権法の規定が適用される」と主張していた。
ZAKZAK 2008/01/29