 夜の街では、あちこちでこの男の「ぽっぽぽぽぽぽ」が鳴り響く(クリックで拡大) |
パンチパーマにサングラス。ドン・キホーテで買ったスーツに身を固めたナゾの演歌歌手、鼠(ねずみ)先輩(35)のデビュー曲「六本木〜GIROPPON〜」が、今週発表のオリコンの歌謡曲・演歌チャートでいきなり1位に躍り出た。決して上手なわけではないのに、曲の半分近くを占める「ぽっぽぽぽ…」というスキャットが妙に印象深いこの曲。制作スタッフがヒットの舞台裏を夕刊フジに明かした。
「歌入れの時間は、たったの30分。そのうちの15分は『ぽっぽぽぽぽぽ…』言ってるだけ。こんなにウケるとは思っていませんでした。宣伝費も当初は5万円しかなく、スタッフは手弁当でステッカーを配り歩いてましたからね」
こう話すのは鼠先輩を世に送り出したユニバーサルミュージックのA&Rディレクター、青木良輔さん(28)。ふだんは若者向けのクラブミュージックを手がける青木さんが、なぜこんなにダサくてアナクロな歌手を手がけたのか。
「メロディーがはっきりしている歌謡曲は、もともと日本人のDNAに刷り込まれてると思うんです。その良さを20代前半に分からせようとトランスレーションするために、行き過ぎた悪ノリをやってやろうと思ったんです」
歌っている当人は、映像関連の本業が忙しく、その合間をぬってのキャンペーンは借り物のスーツを着たような「やらされている」感がたっぷり。制作現場は、遊びを真剣に突き詰め、そのギャップが絶妙ないかがわしさを生んでいる。
「売り上げが1000枚見込めなかったら中止しろ、というかわいそうな環境の下で、現場は楽しんで作りました。『ぽっぽぽぽ…』のフレーズも、『あ』から『ん』まで試してみて、やっぱり『ぽっぽぽぽ』だろ、ってことで落ち着きました。若者向けの宴会ソングと思ってほしい」
ここまでブレークしたからには、さらに悪ノリが加速度を増しそうだ。
「まだまだ第2弾、第3弾とぶっとんだ仕掛けを考えてますよ、フフフ。子年(ねずみどし)のうちに鼠先輩でバンバン金儲けするつもりです」
青木さんは不敵な笑みをもらしていた。
ZAKZAK 2008/06/26
【最新記事へ】