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【シネナビ】「禅 ZEN」

道元通し立ち姿に品ある中村勘太郎

映画「ZEN」(クリックで拡大)

 世界的な景気後退で将来の不安が渦巻く現在は、自分を見つめ直すチャンス。高橋伴明監督のこの作品は、曹洞宗の開祖でひたすら座禅を勧めた道元の生涯を通して、心がやすらぐ方法を教えてくれる。同じ仏教者の親鸞や日蓮に比べると地味だが、自力で乱世を生き抜くところがいい。

 鎌倉時代。既成仏教に疑問を抱いた24歳の道元(中村勘太郎)は、中国に渡り悟りを得る。帰国した彼は邪教の烙印(らくいん)を押されるが、門弟たちと仏法の追求に生涯をささげる。拠点の興聖寺が焼き払われるシーン、時の執権・北條時頼(藤原竜也)の煩悩を解き放つシーンなどが見もの。

 本作が単独初主演になる中村は、歌舞伎的なセリフ回しが気になるのだが、立ち姿に品があり、修行僧のストイックな雰囲気をにじませている。道元に帰依する遊女おりんを内田有紀が体当たりで熱演。座禅入門ともいえる内容で、難解な仏教用語にはマニュアルが欲しくなるが、一日一禅を実行して頭を空っぽにしたくなった。

ZAKZAK 2009/01/10