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小室と破綻で「眠れない」“薬物依存”華原朋美の真実

高須基仁・人たらしの極意

 誰も“壊れ方”の真実を語らないので、あえて書く。東京・錦糸町で19日未明に起きた歌手、華原朋美の“薬物騒動”のことだ。

 9年程前、小室哲哉との大恋愛が破綻した瞬間、江東区亀戸の“下町の太陽”だったはずのトモちゃんはメディアの前から不意に姿を消した。その後、白馬にまたがり、霧がかかる牧場で唐突に記者たちの前に現れ、奇妙奇天烈なコメントを連発した結果、「“変”だぞ!! 華原は…」ということで、芸能的評価は決定した。

 2001年4月10日。

 私は、そんな風評を覆したくて、ある週刊誌の名物グラビア写真に思いきって華原を起用した。ロケ地は、華原が生まれ育った下町・亀戸と定め、カメラマンは横木安良夫。スタッフルームは亀戸天神の社務所だった。

 定刻の朝9時に現場に到着した華原は「地元での撮影でありがとう。天神様では、子供のころ、よく遊んだのよ」と笑った。4点のピンクを基調にした衣装を着替えるために、何回となく社務所とロケ現場を移動したが、地元の中高生のファン約200人が見守る中、夕刻6時過ぎ、何事もなくロケは完了した。

 帰りしな、華原は突然、「私って、“キティ”が大好きなのよ」と、子供のころ、錦糸町の駅ビルの中にあった「サンリオ・ギフトゲート」で、“キティラー”として君臨していたことを私に明かし、車に乗り込んだ。

 翌年、パリのジバンシィとサンリオが共同発表した「ハロー・キティ・オードトワレ」のキャンペーンを請け負った私は、躊躇なく、キャンギャルとして「日本一のキティラー」トモちゃんをキャスティングした。

 渋谷の若者のメッカ、109の前で行われたキャンペーンには約200人のファンが集まり、そりゃスゴかった。

 ピンクのジャケットと白のミニスカートでファンの前に現れたトモちゃんは満面の笑みで「高須さん、今日はありがとう」と、キティを考案した私の古い友人のデザイナーが特別に用意したキティ人形を小脇に抱えて、ささやいた。

 数回にわたる“顔出し”の幕間に、華原は「私って、眠りたいのに眠れないの…」と、軽い食事をしながら私にポツリと告げた。

 東京下町独特のオチャッピーでオキャンな“夢見る夢子”のような、子供のまま大人に育ったキティラー・トモちゃんの小室との“恋愛至上主義”の日常の破綻は、「不眠」という結果を招いたのである。

 「寝れば天国。寝られれば天国なのよね…」と呪文のようにつぶやく、“デビュー当時から変わらない”“愛くるしい”華原朋美の顔を、私は改めてしみじみと見た。

 白い馬にまたがり、メディアの前に登場したシーンをふと思いだし、古いジャズの名曲「サムデイ・マイ・プリンス・ウイル・カム」、つまり、「いつか王子様が再び私の前に現れてくれる」なのかと、子供のままのキティラー・トモちゃんと大人の女性としての華原朋美の二律背反に思いを寄せ、切なくなった。

 それから約6年。華原は下町ギフトゲートのあった錦糸町でラリっていた…。小室の5億円詐欺事件の裁判は始まったばかりだ。「邯鄲の夢枕」とはよくいったものだ。(出版プロデューサー)

 ■高須基仁の“百花繚乱”独り言=http://plaza.rakuten.co.jp/takasumotoji

ZAKZAK 2009/01/22

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